とある巨大姉妹の都市破壊(前編)

とある巨大姉妹の都市破壊
(「とある○○ジェネレーター」で作成)

お待たせしました。「東方project」の吸血鬼姉妹・レミリアとフランドールによる都市破壊SSの前編をアップします。当初は分割する予定ではなかったのですが、じっくりと書きたくなってきたので(笑)。この姉妹、力が強いので(都市にとっては)最悪な事になりそうです……。

……

「紫様。新しい参加者ですか?」
「藍。ちょうどいいわ。天狗の宣伝が効果あったのかしら? 今回の参加者たちは面白いわよ」
「……なるほど。確かに。では私は準備してきます」
「頼むわね」

妖怪の賢者の手によって作られた架空の街に、虹色の羽を揺らしてフランドール・スカーレットが舞い降りたのは、やりとりの直後の事だった。
「うわー……。これぜーんぶめちゃめちゃにしていいんだ……」
真紅のパンプスで道路上の車を踏み潰しながら、約50倍に巨大化したフランは感嘆の声を上げた。
周囲には住宅が密集し、少し離れた場所にはかなり大きな建物が建ち並んでいる。遠くには港も見えて、そこには大きな白い吊り橋などもあった。
この<舞台>がどのようなものか、フランはよく知らない。しかし、<ゲーム>なので幾ら壊してもいいとは言われていた。
<但し、弾幕とスペルカードは使っちゃ駄目。使ったらそこで終了よ。自分の手と足だけを使いなさいね>
ゲームを主催する紫からはそう注意されていたが、全てを破壊する能力を持つ少女にしてみればそれでも問題なかった。むしろ、自分の手足を使った方が楽しいとさえ思っていた程だった。
「ねえ、始めてもいい?」
「いいわよ。遠慮なんかせずにやっちゃいなさい」
「うん。ありがとね。紫おばちゃん」
悪意も邪気も全くないその言葉に、紫の笑みが凍ったのを知らないまま、フランが大暴れを始めたのはその時だった。
まずは笑いながら、住宅地に足を踏み入れる。50倍サイズに巨大化したパンプスに包まれた足が建物を簡単に瓦礫に変えていき、地面を陥没させる。一部では早々と爆発や炎上が発生していたものの、フランにはまったく関係なかった。
「おもちゃより簡単に壊れるのね。ちょっとつまんない……」
口ではそう言いながらも、一通り歩き回るとわざわざ壊していない場所を選んで座り込む。今度はスカートの下で大量の建物が壊されていったものの、巨大化したフランはそれこそ悪魔のように無邪気な微笑を浮かべると、何と手だけで周囲の建物を壊し始める。ほっそりとした指が凶器となって、住宅などを次々に薙ぎ倒していく。
「あ、こういうのって面白いかも……。もっと壊しちゃったりして」
指だけを使って建物を壊してしまうのが面白くて、フランは両膝をついたままの状態で動き回りながら次々に住宅などを瓦礫にしていく。時折爆発なども発生したものの、まったく熱くないのでそれすらも受けながら破壊活動を続けていく。
巨大化したフランが立ち上がったのは、住宅街を壊滅させた後の事だった。スカートなどに着いた瓦礫を手で払うと、今度は建ち並ぶマンションなどを足だけで蹴散らしてしまう。かなり大型の建物もあったのだが、それこそ一瞬の内に全て瓦礫と化していく。
「うわー。脆い……。こんなに簡単に壊れるんじゃ意味無いじゃない」
言葉でも都市を苛めながら、悪魔の妹とも言われる無邪気な少女は徹底的な破壊活動を続けた。
高架の高速道路を見つけると、車を全て叩き落としてから持ち上げて、周囲の建物に叩きつける。
テーマパークは正面から足を踏み入れて、施設でさんざん「遊んで」から原形も残さないように壊滅させる。
大通りに面した商業施設は駐車場の車を両手で掴み上げて叩きつけると、それこそパンプスに包まれた足だけで踏み潰す。
……それでも。
都市はまだ原形を留めていた。
「まだまだいっぱいいっぱい遊んじゃうんだから! 次はここら辺を全部瓦礫にしちゃうの」
また新たな標的を見つけて、フランは無邪気に笑った。身長70メートル近い巨大少女の目の前には大きな貨物ヤードなどが広がり、破壊される瞬間を待っていたのだが……。
「フラン、何をしてるの? 街を壊したら駄目じゃない」
突然。
聞き慣れた声が耳に届いて、フランは金色の髪を揺らしてその方向を見た。そこには、やはり身長70メートル弱まで巨大化したレミリアが道路や周囲の建物を踏み潰して立っていた。
「お姉様?」
「また一人で勝手な事をして。貴方が暴れたらどうなるか分かってるの?」
「私は何もしてないのに。ただ遊んでるだけじゃない」
「遊ぶだけで都市がめちゃめちゃじゃない。ただでさえ危険過ぎる力があるんだから。さあ、帰るわよ」
「やだ」
「聞きわけなさい。姉の言う事が聞けないの?」
「私より弱いお姉様の言葉なんて聞きたくない」
レミリアの形のいい眉が動いたのはその時だった。本当の事とは言え言ってはいけない事に触れてしまったからだったが、フランは何も知らずに言い放つ。
「そんなに私をあの地下牢に連れ戻したいなら力ずくでもやってみたら?」
「そこまで言うなら……やらせてもらうわ!」
その言葉が合図となった。パンプスに包まれた足で豪快に道路上の車などを蹴散らしながら、巨大なレミリアはフランに飛びかかっていったからだった。
「えっ……?」
てっきり弾幕勝負になると思っていたフランは完全に不意を突かれた形になった。為す術無く押し倒され、スカートも豪快にまくれた状態で貨物ヤードに背中を預けたからだった。無数のコンテナが潰れたり、飛び散ったりしたが、レミリアはそこから妹の巨体を思い切り転がす。身長約70メートル近いフランの全身が凶器と化したのはその時だった。
大型の貨物ヤードに留置されていた貨物列車の半分が押し潰されて原形を無くし、コンテナは伸ばした手足によってめちゃめちゃに壊される。照明塔もまとめて倒れて、巨大少女の衣服の上に落ちてくる。スカートからむき出しになった白いドロワにまで壊されたコンテナや列車の一部が入り込んできたが、フランにかまってる余裕は無かった。
加虐的な笑みを浮かべたレミリアによって無理やり立たせたかと思うと、今度はヤードに面していた高層ビルに背中から叩きつけられてしまったからだった。派手にガラスが砕け散り、ビルは骨組みまでむき出しになる。
当のフランは宵闇の妖怪のように両手を広げた姿勢のまま、自分より背の高いビルに磔にされた形になったが、半壊した貨物ヤードを踏み潰したレミリアはまだ壊されていなかった貨物列車を機関車ごと掴み上げると、投げつけるようにしてフランに叩きつける。
「さあ、これで少しは懲りたかしら?」
「レミリアお姉様……。なんで?」
「知ってるのよ。貴方が私の事を影で馬鹿にしてる事ぐらい。だから紫に頼んで舞台を用意してもらったのよ。ここなら弾幕勝負も出来ないから私でも負けないし」
「……卑怯者」
「幾らでも言うといいわ。この街全部壊して今までのお返しをしてやるんだから」
フランの表情が複雑に歪んだ。
恐怖によるものではなかった。
姉の意図を知って、心の奥で何かが動いたのを感じたからだった。

……

後編は来週にでも掲載したいと思います。で、現在リクエストを受けているSSは以下の通り。

・百合魔女っ子姉妹が主人公の大破壊劇(怪獣退治のはずが気がついたら……)
・「東方」の八雲藍の尻尾もふもふ街壊し(新リクエスト。ゆかりんもちょっと加わるかも)
・同じく「東方」のパチュリーの巨大化大暴れ(新リクエスト)

リクエストが多くなってきたので、一度募集を停止します。全て消化したらまた募集を再開します。

イラストは現在3枚手持ちにあり、1枚を依頼中です。まだまだ更新は続きますのでお楽しみに!
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コメント

非公開コメント

策略家の感じがする、おぜう様でしたね。

後編はどうなるやら。

やっぱり、賢者にはあの言葉は禁句ですね

感無量

本文拝読しました。
なんというか、もう感無量です、はい。
後篇で二人がどう大暴れするのか、楽しみでたまりません!(・∇・*)

No title

>神風様
果たしておぜうの策略はちゃんと最後まで実るのか……それが心配です(笑)。賢者様にあの言葉は禁句ですよね。でもフランちゃんに悪気は無いんですよ~。

>ラフレミスキー様
お待たせして申し訳ありません。気合を入れて書きたかったので遅くなりました。満足していただき何よりです。レミフラの巨大化は実際書いてみるとなかなか絵になるので楽しかったです。後編ではさらに破壊劇が展開しますのでお楽しみに!
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