天狗が羽根を広げたら(後編)

遅くなりましたが、SSの後編です。調子に乗って話を伸ばしたのにも関わらず待たせてしまって申し訳ないです。

……
二人の天狗はまだ壊されていなかった大型のコンベンションホールを見つけると、その駐車場に足場を作って向かい合った。
「ここから戦い始めるんですね♪」
椛は上機嫌そのものだった。もふもふの尻尾を大きく揺らし、上気した顔で辺りを見回していた。
「そーいうこと。そこのホールと近くにある車両ヤードを派手に巻き込んで戦うのも面白そうでしょう?」
「ええ。さ、かかってきてもいいわよ」
「……。だったらいきます!」
はたてから挑発されたような気がして、椛は一気に戦闘モードに入った。少し姿勢を低くして、正面から突撃したからだった。まだ構えていなかったはたてはとっさに受け止めてしまったが、圧力に負けて簡単にしりもちをついてしまう。スカートの下で車が派手に潰れ、一部が爆発炎上したが、椛は相手の腰に手を回すると勢いをつけて転がる。
「あ、ち、ちょっと待って!」
とっさに声を上げても無駄だった。巨大化した二人の少女の巨体によって、コンベンションホールの駐車場にあった車や施設はまとめて壊滅していったからだった。
「油断したら負けです。はたてさんは甘過ぎます」
駐車場どころかそこに面した大通りまで来たところで、椛はやっと体を起こした。
「そうだけど……いきなり本気にならないでよ」
「それが甘いんです!」
そう言いながら、思い切り蹴りを入れてくる。仮想空間の中にいる為か痛みは感じなかったが、衝撃だけは誤魔化せず、巨大なはたては壊滅した駐車場の中に転がってしまった。
やられっぱなしじゃない、もう……。
全身から車の成れの果てや瓦礫を落としながらはたてはゆっくりと体を起こした。そこから反撃しようとしたのだが、そこに生じた隙を見逃す椛ではなかった。すかさず飛びかかって、はたての巨体を瀟洒な作りをしたコンベンションホールに叩きつけてしまったからだった。
「あっ……!」
驚く間もなかった。はたての豊満な胸が銀色の屋根で覆わた建物の中央部を思い切り破壊し、そのまま真っ二つに分断してしまう。伸ばした手は周囲の施設を巻き込み、惨状を拡大する。
派手にやっちった……。でも、こうやって壊してしまうのって少しだけ気持ちいいかも♪ 胸だけでも壊せるのね。
思わず笑みを浮かべた途端、両肩を掴まれた。ぼろぼろと全身から瓦礫を落としながら身体を起こされたが、巨大化した少女はすかさず椛の無防備な足元目掛けて足払いをかける。
「しまっ……!」
形勢は一瞬の内に逆転した。椛の巨体ははたてにのしかかる形になり、豊かな胸が思い切り押し付けられる。その感覚を楽しながらもはたては椛の身体を掴んで転がった。分断されたコンベンションホールがさらに破壊され、残るのはわずか三分の一だけとなる。
「仕返しはまだ終わってないわよ!」
椛を駐車場の方に突き飛ばして、はたては悠然と立ち上がった。すぐにコンベンションホールの残った部分に手をかけると屋根を引きちぎって両手で持つ。
「残った部分は処分してもいいわね。えいっ!」
屋根を失った建物に蹴りを入れて壊滅に追い込むと、はたては屋根を構えたまま椛に反撃していく。体を起こしたものの、構えていないのを見ると笑いながら屋根を叩きつけたからだった。さすがに椛も腕で防戦したものの、衝撃は受けきれず、大通りの車や街灯を壊しながら転がってしまう。
「そんなんじゃ哨戒任務なんか出来ないわよ!」
「言わせておければ……!」
プライドを傷つけられたような気がして、椛は一段と熱くなった。はたてが油断しているのを見ると、姿勢を低くしたまま新たな戦場へと素早く移動する。それは壊滅したコンベンションポールに面した大型の車両ヤードだった。
武器さえ手に入れればこっちのもの。でも、これだけの施設を壊して戦うのも面白いですね。
架線と線路を踏み潰しながら、巨大化した椛は思わず微笑した。ヤードには数十編成の列車が留置されていて、壊される瞬間を待っていた。
ここが戦場になれば五分もすれば壊滅しますね。まずは……。
背後からはたてが近づいてくるのを感じながら、まずは手近な列車を中程から掴み上げる。思ったより軽いので戸惑ったが、半ば反射的に体を捻りながら列車を投げつける。
「あっ……!」
不意打ちしようとした瞬間、突然列車の編成が飛んできて、はたては慌てた。ぼろぼろになったコンベンションホールの屋根を落として受け流したものの、その時には椛に両肩を掴まれていた。
「馬鹿にした罰です!」
内心の本音を叫びながら、巨大な白狼天狗ははたてを思い切り投げ飛ばした。架線や線路を蹴散らしながら踏み止まろうとしたはたてだったが、バランスを崩して思い切り転がる。その真下にあった10編成ほどの列車がその一撃だけで破壊され、無残なスクラップとなる。架線が切れて派手に火花を散らし、投げ飛ばした椛も一瞬驚く。
「派手に壊してしまいましたね。めちゃくちゃじゃないですか」
はたてのスカートが半分まくれて縞パンまで見えているのを眺めながら、椛は興奮を抑えきれない様子でつぶやいた。壮絶な破壊劇だったが、罪悪感はまったく無かった。
「もう、突然投げ飛ばさないでよ……電車派手に壊しちゃったじゃない」
伸ばした手でさらに列車を壊しながら、はたては体を起こした。周囲の様子を確かめると楽しそうに笑う。
「油断してるのが悪いんです。いきます!」
大きく尻尾を揺らして、椛が正面から飛びかかってきた。忠実な白犬が飛びつくようにしか見えなかったが、はたては身をひねって回避する。目的を見失った椛はそのまま、車両工場の真上へとダイビングしてしまう。
次の瞬間、轟音が辺りを支配した。思い切り飛び込んでしまった椛の巨体によって工場は中にあった車両ごとほぼ全壊してしまったからだった。何かに引火したのか、爆発音と共に火柱が上がり、黒煙が視野を塞ぐ。
それでも椛はすぐに体を起こし、低い姿勢で反撃の構えになった。哨戒担当らしい俊敏さだったが、その過程で工場はさらに蹂躙されて原形を完全に失う。
はたてさんがいない? どこに……?
背後に回られたと気づいた時には遅かった。無防備になっていた背中に思い切り電車の編成を叩きつけられたからだった。
「これっていい武器になるわね~」
会心の一撃を食らわせたはたては満足そうだった。半分引きちぎられた電車を手に持って笑っている始末だった。
「しかも幾らでもあるし♪ ほらほらしばいてあげる!」
「止めて下さい! これ以上めちゃくちゃにしてどうするんです! 原形が残ってないじゃないですか……」
「何言ってるのよ今更。こうやって壊してしまうのに興奮してるんでしょう? だったらこうしてあげる!」
半分わざといい子ぶる椛に、はたては一段と派手に反撃した。隙を見て正面に回り込むと、そのまま押し倒したからだった。
「な、何をするんです!」
「もうわかってるでしょう? とってもいいこと♪」
はたての顔が愉悦に歪んだ瞬間、椛のふっくらとした胸の谷間に電車が押し込まれた。巨体の下で電車や工場をまとめて潰しているという罪悪感、電車で遊ばれているいう背徳感がない混ぜになって、心は新たなる絶頂へと昇っていく。
「あっ……や、止めてください! 恥ずかしいです……あ……い、イキそう……」
「幾らイッてもいいのよ。ここには私たちしかいないんだから。本当は私だってもうぐちょぐちょ……」
頬を真っ赤にしながら、はたては慣れた手つきで電車を上下に動かす。元々感じやすい部分を常識外れな<道具>で刺激されて、椛の下半身は一気に熱くなり、何かが漏れるのを感じる。
「う……あ……もう我慢でき……ません。最後まで、最後まで……イかせてください……」
「もちろんそのつもりよ♪」
我慢できなくなって、はたてはついに椛の巨体の上に覆いかぶさった。着衣越しに二人の下半身が結合すると、狂ったように腰を振る。
「うあ……。な、なんか凄いです! こんなの初めて……」
「着たままというのも一段と興奮するわね~。イケナイことをしてる感じがして……」
既にはたての縞パンは愛液でぐしょ濡れだったが、構うことなく椛に押し付け続ける。手は電車を動かし続けているので、椛は二重の悦楽に溺れる形になる。
「最高です……。好き勝手に壊しまくって興奮したところにこの仕打ち……はたてさんが相手で良かったです……」
「私も♪ 椛って素直だから可愛くて可愛くて」
「もっと……もっと好きにしてください」
後は言葉にならなかった。巨大化した二人の天狗は、欲望の赴くままに愛し合い、愛液を周囲にぶちまけながら車両ヤードとその周囲を破壊し尽くしたからだった。

その光景を全て、スキマ越しに見られているとも知らずに。

……

これにて完結ですので、久しぶりにSSのリクエストを受付します。ただ、先着順ですと不公平が生じるかもしれませんので、今回は1週間後……8/31(木)までリクエストを受け付けて、その後で私の方で書く順序を決めたいと思います。遅筆なので後の順番になるとかなりお待たせするとこになりますが、その点はご了承下さい。
内容はオリジナル(この場合はキャラやシチュエーションを少しでも具体的に提示してくださると大変助かります)、二次創作(「東方」だけでなく「艦これ」「FGO」もOKです。それ以外は要相談で)いずれもOKです。「東方」については来年SS小説本第2弾を出したいなーと漠然と思っているので新ネタ大歓迎です。
我儘ではありますが、頑張って書きますのでどうかよろしくお願いします。

次回の更新は今週末、8周年記念に合わせてイラストをアップします。
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コメント

非公開コメント

No title

見逃してたぁ!!

周囲を圧し潰しの壊しながらじゃれ合うはたてと椛…

ラストの百合百合とか物凄くエロい…
興奮しました…!

電車を胸や股間で挟み潰し、愛液をぶち撒けていく二人…
最高でした…

ありがとうございます!

リクエスト大丈夫そうなら東方でもう一つ投げたいと思います…!

コメントありがとうございます~

>契音様
ありがとうございます! 「東方」のリクエストは歓迎ですが、先に「艦これ」の方から書きますのでかなーり後ろになりますがそれでもよろしいでしょうか?

No title

おー!ありがとうございます!
って期間過ぎたぁ!
(間に合うならば大ちゃん大暴れ破壊ものをお願いしたかった...)

村雨夕立も来年予定の東方SS本も楽しみにしてますよぉ!

再びコメントありがとうございます~

>契音様
大ちゃんもいいですよね~。実は前の本ではチルノとのコンビで登場しているのですが……。またの機会にリクエストして下さいw
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