続・過去からの挑戦者(4・完)

やっと完結編です。なんとか年内に間に合いました……。ちなみに冬コミは私自身は不参加ですので、ご了承願います。1/31のコミティアには参加するんですけどね。

……
その時、何が起きたのか舞にはまったく分からなかった。後で妹に確かめたところ、「とっても面白い顔芸」を披露していたというから、無意識の内に妹にファーストキスを奪われたことを認識していたのかもしれない。
「ゆ、由衣……?」
「あ、気がついた? お姉ちゃん巨大化したまま操られてたみたいだよ」
「操られ……あっ!」
「静かにして。操られてるふりをしてて。三佳さんを倒すには協力しないと無理だよ」
妹の言葉に、姉は沈黙のまま頷いた。ケンカは多いが、このあたりはさすがに姉妹というべきだろう。意思疎通を済ませて、舞は立ち上がる。
「お姉ちゃん、正気に戻って! あたしが分からないの!?」
すかさず由衣が声を上げる。本人にしてみればオスカー賞ものの演技だったが、実際は大根もいいところだった。それでも、すっかり油断していた三佳(とその中にいる鶴姫)はまったく気づかない。
<あーあ。悲劇のヒロインぶっちゃってる。勝てるわけないわね>
<ほんとほんと。このままレズらせて街を壊滅させるのも面白そうね♪>
巨大化した舞が、由衣の両肩を掴んだ。抵抗させることなく、力任せに半壊した高架駅に叩きつける。この一撃だけで残っていた部分も破壊され、電車は制服の下で全てスクラップと化したが、由衣はそのまま転がって今度は駅前広場まで潰してしまった。立体歩道やバスターミナルなどが潰れていく音が耳に届いて、由衣は破壊の快感に酔う。
このまま抵抗できないまま壊してしまうのもいいかも。どーせ後で全部壊すんだから……。でも、三佳さんが邪魔なのよね。
広場を陥没させながら、セーラー服姿の巨大少女・舞が歩いてきた。それこそ物でも扱うかのように由衣の巨体を持ち上げる。
楽しんでないで反撃いくわよ。
唇を動かしただけで告げられた姉の意図を全て理解するよりも早く。由衣は破壊された高架駅の反対側に立っていた三佳に向かって投げ飛ばされていた。足元では瓦礫を蹴散らしながら、思い切りラクロスのユニフォーム姿の巨大少女に体当りする。不意を突かれたのか三佳は無様に倒れてしまい、背中などでビルをまとめて薙ぎ倒す。
「ちょっと、なんでこっちに来るのよ!」
「知らないわよ! お姉ちゃんに言って!」
建前半分本心半分叫ぶと、ついでとばかりに周囲の破壊された建物の瓦礫を幾つか叩きつける。思いがけない事態に戸惑っているのがはっきりと分かって、由衣の闘志に火がつく。
「お姉ちゃん並にきれいなのが許せないっ! こーしてやるんだから!」
動けないでいる三佳をこのままにしておく道理は無かった。ブレザー制服姿のまま巨大化した少女は相手の巨体に飛びつくと、抱きついた状態のまま転がった。周囲の無傷だった建物がまとめて破壊されていき、盛大に埃が巻き上がったが、由衣はすかさず立ち上がると三佳の両足を掴むと、そのまま引っ張り始めてしまった。
「ち、ちょっと止めて! 恥ずかしい!」
「酷い目に遭わせておいてよく言うわね! お姉ちゃんにもお仕置きしてもらうから!」
「お姉ちゃん……? 操ってたのにまさか……」
「あっ、嘘嘘! あたしがどーにか……」
「馬鹿! 言ったら意味ないじゃない!」
いきなり、舞の飛び蹴りが由衣の背中に炸裂した。痛みを認識する間もなく由衣の巨体は三佳を押し潰し、下敷きになった少女は声にならない妙な声を上げる。
「もう間抜けなんだから! こーなったらあんたたちをまとめて始末してあげる!」
「お、お姉ちゃん……あたしも?」
「当たり前じゃない! ほらもっと押し潰す! ほらほら!」
三佳に覆い被さったままの妹の背中に、舞はパンプスに包まれた足を思い切り押し付けた。フラットな胸同士が密着し、なぜか由衣は親近感を覚える。
「やっぱり女の子同士が巨大化してレズってる光景は楽しいわね。ほらほらもっとちゃんとやる!」
「あーもう我慢できない! こーしてやる! ほらほら!」
「ち、ちょっとスカートをまくって何をするのよ……って、そんなところをこすりつけてこないで! か、感じちゃうじゃない!」
「由衣はわたしが言うのもなんだけど、レズっ気があるのよね。自分を男の子だと思ってるのかも」
「そんなことないわよ! でもこーしてこすり合わせてると……き、気持ちいい~♪ スパッツ同士がこすれて凄い……」
「や、やめてもう……。巨大化したまま恥ずかしいじゃない……」
「このまま建物を壊してしまうと楽しいわよ。イケナイことをしてさらに興奮するんだから」
舞が煽るのに合わせて、ふたりの巨大少女たちは抱き合ったまま街を壊していく。お互いの下半身をこすり合わせた状態で転がっては次々に建物を破壊し、押し潰していく。通りにあった車も巻き込まれて全てスクラップと化す。
「あ、いいものがあるじゃない! ほら、これを使ってみて♪」
少女たちの痴態を眺めて楽しんでいた舞だったが、破壊された高架駅に電車が落ちていることに気づいて、喜々として掴みあげた。力任せに2両だけを引きちぎると、そのまま由衣と三佳の間に挟めてしまった。もちろん、下半身同士が挟まるようにして。
「え……。ち、ちょっとなにをしたの!?」
「あ、この遊び久しぶり! 楽しいのよね~。電車で遊ぶのって。簡単に潰れちゃうけど……って言ってる側からぐちゃぐちゃ」
「な、なんか一段と興奮してきちゃった……。なにこの感覚」
「ね、楽しいでしょう? お姉ちゃんもっともっと!」
「本当に由衣はこういうのが好きなんだから。大人になったどうするのかしらねえ」
口ではそう言いながらも、舞もまた興奮を抑えきれなくなっていた。目の前でブレザー制服姿のボーイッシュな少女とラクロスのユニフォーム姿の少女が揃って巨大化してもつれ合っているのである。しかも下半身では電車を思いきり潰しながら……。
街は少女たちのレズ行為によって破壊されていくばかりだったが、最早誰も気にしていなかった。
「由衣! 代わって! もー我慢できない!」
「駄目駄目! お姉ちゃんは引っ込んでて!」
「何よその言い方! こーしてやるんだから!」
「ちょっとちょっと! 私の体の上で暴れないで!」
今度は制服姿の巨大姉妹がケンカを始めてしまった。巻き込まれた三佳は最早どうでも良くなって、ただ呆然と眺めるだけだった。
<……。何がどうなってるの?>
<お鶴ちゃん……。さあ>
<でも姉妹同士でもつれ合う光景って楽しいわね~。このまま見学しててもいいんじゃないの?>
<そうだけど……。復讐は?>
<そんなのどうでもいいじゃない♪>
それもそうね、と三佳は思った。セーラー服姿の姉とブレザー制服姿の妹が罵り合い、取っ組みあいながらも、仲良く街を破壊していく光景は見ているだけでも楽しかった。
<今度は私自身が巨大化して破壊してみようかな~。可愛い衣装も用意して♪ その時は協力してね>
<もちろん。舞たちが出てきたらこの街をリングに見立ててタッグマッチで戦うのもいいわね。めちゃめちゃになりそう♪>
もつれ合った状態のまま、舞と由衣の巨大化姉妹が三佳の方に転がってきた。軽くかわしながらも、三佳はどちらの味方をするか考えているのだった。

「ぐぬぬぬ……。お鶴まで役に立たないとは……。はあ、もう疲れた。一眠りするとするか。もうすぐ受験シーズンで忙しいからな。まったく、いつもこの時期になると忙しいのはどうにかならぬものか……」

……
やっぱり可愛い女の子が巨大化してあんな事やこんな事をしている光景は書いていても楽しいですね~。
次の更新は来週、新年早々を予定しています。その後はリクエストに応えていきたいと思っています。幾つも溜まってしまいましたからね。申し訳ないです。

ホームページ「木蘭優駿」ではオリジナル巨大娘長編小説「反逆の従者―箱庭世界の巨大少女剣士―」の連載を続けていますので是非ご覧になってください。 直近の更新分では箱庭内で巨大化しての戦闘シーンもありますよ~。

「木蘭優駿」ホームページ
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申か・・

申の2016も楽しみにしてます。

ロッテ「イラストもSSもどんな作品に出合えるか楽しみよ」

リオン「反逆の従者も、密かな楽しみだよ」

スノウ「また、会える日を・・」

アリシア「他の読者さんのリクエスト作品が楽しみ」





来年もよろしくお願いします

来年こそは「反逆の従者」を完結させたいものです。やっと話も進みましたからね。最新回でついに黒羽も「告白」しましたし、それに対して薫はどう動くか、というところです。
ロッテたちが主人公のお話も書いてみたい……。
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