いつも通りに遊んただけ

先週予告した通り、今週はイラストの更新です。

街破壊巨大少女幻想103

注意事項。イラストの著作権は作者様に所属します。無断転載は厳禁です。
Warming! Reprint without permission prohibition!

OMC経由で依頼したイラストで、作者はさいばし様です。街を破壊して「遊んでしまった」女の子たちを描いてもらいました。周囲は壊滅していますが、この二人にしてみればまさにいつも通りに遊んだだけでしょうねえ~。もしかすると、自慢の胸も使ったりしたのかも?

お知らせ。
ホームページ「木蘭優駿」ではオリジナル巨大娘長編小説「反逆の従者―箱庭世界の巨大少女剣士―」の連載を続けていますので是非ご覧になってください。 直近の更新分では箱庭内で巨大化しての戦闘シーンもありますよ~。なお、ストーリー的にはやっと3分の2が終了したところです。

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荒事始末人ユリアの仕事(1)

本当は来週辺りに更新する予定だったのですが、何とかまとまったので今週更新します。
神風様より以前頂いた「巨大な魔術師少女の大暴れ」というリクエストを元に書いて(描いて)みました。今までと同じではちょっと味気ないので少しだけストーリー性を強くしています。というわけで、今回は巨大化シーンはあるのですが、破壊シーンはありません。ただ、ユリアのイメージイラストを途中に入れましたのでまあ、ご覧になって下さい。

……
「なにー!? 試作体が逃げた!?」
王都・ラントスの中央にそびえ建つ王立魔法研究所に大導師の大声が響き渡る。
石と魔法造りの建物すらも震わせるその大声に、研究員たちは手を止めて肩をすくめる。
「ちょーっとだけ失敗したのよ~。まさかあんなに知恵がついているなんて思わなかったわ」
大導師の馬鹿声に、ヘイゼル・エルマークは平然と答える。魔法をベースとした技術革新に打ち込む若き女性魔法使いであり、<王国開闢以来の天才>とも言われている。ただ、その分常識はどこかに忘れてきたようだったが。
「で、試作体はどこに行った!?」
「次元を跳躍して近くの別世界に逃げたみたいね。まさか次元跳躍能力まで取得するなんて意外意外」
「さすがはエルマーク女史。ただの植物をベースにした試作体にそのような能力を持たせるとは。大したものだ」
「ふふ。お褒めいただいて光栄ですわ~。ついでに巨大化能力も身につけたみたいだけど、ま、これはおまけね」
「ふむ。巨大化能力も取得したか。どれぐらいまで大きくなる?」
「おおよそ50ダル(メートルと同じ)ぐらいかしらね」
「50ダルか。大したことはないな。まあ、異世界で暴れたとしても大きな街が一つ壊滅する程度で済む」
「そうですわね。というわけで、失礼します」
「後で始末書を提出するように。書き慣れてると思うが」
「了解~」
一応頭を下げてから、ヘイゼルは部屋から出て行った。その背中を見送った大導師は溜息をついて事務処理に戻り、研究員たちもそれぞれの作業を再開する。
しばらくの沈黙。
「50ダルに巨大化出来る試作体が異世界に逃げただと!? 今すぐユリアを呼べっ! 大至急だ!」
先程の何倍もの大声が、魔法研究所を揺さぶった。

ある春の日の午後、平和な街に出現したのは植物を怪獣にしたような異様な生き物だった。町外れに突如現れたかと思うと、周囲の全ての建物を蹂躙しながら突き進み、住民たちを混乱と恐怖に陥れたのだが……。
「やっぱりおかしいな。俺しかいないみたいだ」
最新型のスマホで辺りを動画撮影しながら、田崎謙吾(けんご)は疑念が膨らみつつあるのを感じていた。
自宅でのんびりしていたところ、緊急速報で<怪獣>襲来を知ったのは今から30分前。千載一遇のチャンスとばかりに外に出て動画撮影を始めたのが25分前。それ以来、誰の姿も見ていなかった。
「おっかしいなあ。こんなに早く避難できるわけねえのに。でも……逆に言えば最高だよな、この状況」
普通の高校生である謙吾の最大の趣味は、動画による実況だった。といってもまさに趣味の域を出ず、視聴者はほとんどいなかった。しかしそれが今では……。
「世界中が見てるみたいだ。だよな。ビオランテみたいな怪獣が街に来てるんだからな。しかも……」
耳を澄ませばかすかに異様な音が聞こえてくる。大きな建物が破壊されるような音、不気味な重い音、そして植物に移動の自由を与えたかのような有機的な音。
植物のような怪獣は確実に近づいているようだった。
「とりあえず危なくなったら逃げればいいか。でも、それじゃ映像が撮れないし……」
率直に言って、危険はほとんど感じていなかった。たた、とにかく世界中を驚かせる映像が撮りたかった。
まずは近づいてみるか。ちゃんと姿を見たわけじゃないし……。
「あーっ! なんでまだ人がいるのよ!」
突然、背後から聞き覚えのない少女の大声が飛んできて、謙吾は首をすくめた。
「あたしの魔法が効かないなんておかしいじゃない。ちゃんと説明して!」
「お、お前……。誰だ……よ?」
振り向いて、スマホの液晶画面にその姿を映して、謙吾は新種の動物を見たかのように目を見開いた。
一見すると、ファンタジーRPGの世界などから抜け出してきたようにしか見えなかった。
白いブラウスに紺色と赤を基調とした上着とスカート、背中で揺れる同色のマントという姿は冗談としか思えなかったが、黒茶色の瞳と短めの髪が、ボーイッシュな印象を与えて中和していた。
やや背の高い謙吾から見ると小柄だったが、かといって華奢には見えず、不思議な存在感があった。
「質問の前に名乗るのが礼儀でしょう?」
少女の声はよく通った。両手を腰に当て、目と眉を吊り上げていたが、それでも魅力は損なわれていなかった。
「分かったよ。俺は田崎謙吾。で、お前は?」
「ユリア・サルウィウス。荒事始末人のユリアよ。……で、どーしてあんたがここにいるのよ。あたしの魔法で全員強制的に避難させたはずなのに」
「魔法? ……まさか、ビオランテもどきと関係あるのか?」
「びおらんて? ……試作体のことね。あるわよ。大あり。あたしはあの試作体を始末しに来たの」
「話が見えないな。……でも、お前とのやり取りは撮影させてもらってるぜ。どうやら世界中で見てるみたいだ」
「そんなのはどうでもいいの。……あ、分かったわ。あんた、何か変な物身に着けてるでしょう? 例えば古臭いお守りとか」
「よく分かったな。戦場カメラマンの親父が海外から送ってきたやつだ。よく効くお守りらしいぜ」
「はあ。それが原因であたしの魔法が効かなかったのね。お守りはあたしが預かるからあんたも逃げなさいよ。逃がしてあげる」
「断る。全世界が注目してるんだ」
「馬鹿。命あってのなんとやらでしょう?」
「そもそもお前、あのビオランテもどきどうやって始末するんだ? ……魔法を使うのか?」
「魔法も使うけど、戦うのもありね。こー見えてもあたし、ちょっとは強いの」
言い切って、ユリアは笑った。無邪気という言葉がよく似合う可愛らしい笑顔に、謙吾は心が大きく動くのを感じる。
「でも問題はそこじゃないの。あんたは逃がしてあげるからお守りを渡しなさい。それがあるとあたしの魔法は効かないの」
「嫌だね。絶対嫌だ。死んでも嫌だ」
「強情なんだから……」
眉を吊り上げ、ユリアがそこまで言った時だった。
さっきよりもはるかに近くから建物が崩壊する音が聞こえてきたかと思うと、細かい埃が派手に舞い上がった。
「あーもう。近くまで来てるじゃない。こーなったら戦うしかないわね。いいこと? あたしは試作体の相手をするから絶対に近づいたら駄目よ。いい?」
「戦うって……どうやって?」
「簡単よ。あたしも大きくなればいいんだから」
謙吾が目を丸くしている間に。
ユリアはふわりとマントを翻して走り出した。数十メートル先のやや大きな交差点まで来ると立ち止まる。
「今からここは戦場になるわ! とっとと逃げなさいよ!」
「おい、まさかここで戦うつもりか?」
「当たり前じゃない。住民たちを避難させたのはその為なんだから。さあ、いくわよ。荒事始末人・ユリアの仕事ぶり見せてあげるから!」
自分に気合を入れるかのように宣言するのと同時に。魔法使いの少女は一気に巨大化した。身長5メートル、10メートル、20メートル、40メートル……。

街破壊巨大少女幻想102

これでいいわね。試作体の同じサイズなら戦えるはずだし。
30倍サイズまで巨大化して、ユリアは魔法を止めた。辺りを見回して、眉をひそめる。既に街の一部は巨大化した試作体によって破壊されており、今も住宅が密集する地域が襲われていた。
あたしも戦ったら街が壊滅しそう。でも魔法で元に戻せるし、好き放題にやってもいいわね。問題は……。
「謙吾~。何度も言うけど逃げなさいよ。あんたまで守ってる余裕なんかないんだから」
「馬鹿言うな。俺は戦場カメラマンの息子だぜ。こんな美味しい場面逃せるかっていうんだ!」
簡単な魔法をかけたので、少年の声はよく聞こえた。しかし、逃げる気がまったくないことに思わず溜息をつきたくなる。
「別に美味しくなんかないわ。ただの荒事始末よ」
「まさかミニスカで巨大化するなんて思わな……あ」
「そっちの狙いもあったのね。……別に気にしてないけど」
ユリアの淡白な返事に、謙吾は驚きのあまりスマホを落としそうになった。巨大化していることもあって、ユリアのスカートの奥にある白いものまで丸見えだったからである。
「お前少しは気にしろよ!」
「別に。見えたって減るものじゃないし~。スカートじゃないと動きにくいの」
「これを言うと世界中を敵に回しそうだが……。せめてスパッツでも穿け!」
「隙を見せて油断させるのも戦法のうち♪」
どうやら確信犯らしい。内心ではアドバイスが通らなかったことにホッとしながらも、謙吾はスマホ越しに撮影を続ける。
全世界が注目する中で、巨大少女魔法使いと巨大魔法試作体の対決が始まろうとしていた。

……
ユリアのモデルは、「スターオーシャンセカンドストーリー」のヒロイン・レナです。外見だけでなく魔法使いながらなぜか殴り攻撃が得意という設定も好きで、参考にさせてもらいました。そんなわけで、ユリアも魔法使いながら格闘もやります。ここだけの話、キャラデザはとっても楽しかったです。気に入ってもらえれば何よりです。

次回の更新は来週を予定しています。久しぶりのイラストですのでお楽しみに。
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小笠原智広

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