少女剣士巨大化する

今回はイラストの更新ですよ~。

街破壊巨大少女幻想91

注意事項。イラストの著作権は作者様に所属します。無断転載は厳禁です。
Warming! Reprint without permission prohibition!

OMC経由で依頼したイラストで、作者は藍音様です。
着物+ミニスカ少女剣士が巨大化して大暴れです。きっと悪を倒すべく活動している内に調子に乗ってしまったのでしょう。周囲はもはやめちゃめちゃですね。でも本人は気にしていないようです(スカートの丈の短さも含めて)。
ちなみに今回のイラストのキャラにもモデルがいるのですが、いわゆる乙女ゲーなので分かる方は意外と少ないかも……。ただコスチュームは本当にこんな感じです(着物+陣羽織+ミニスカ)。その上剣を持って戦うのでインパクト満点です。一度巨大化したところが見てみたかったので、満足しています。

近くイベント参加も再開しますが、それに合わせて「反逆の従者―箱庭世界の巨大少女剣士―」もホームページ連載分を全て収録して無料配布します。モノクロレーザープリンタを買ったおかげで長い作品でもコピー本(プリンタ本?)が作れるようになった為です。ご期待ください。

次回の更新は2週間後の予定です。

明日は何処かのターフビジョンで日本ダービーのライブ中継を見るかもしれません。でもダービーは当たりにくいし……。誰か的中馬券を見抜いて欲しいな~。
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魔法使いとその妹と従者(その2)

とりあえず仕事の方はピークを越えましたので復帰します。というわけで、「箱庭世界の巨大少女剣士」のスピンアウト作品の第2話です。

……
「ほへ? ここは……」
遠くへ行っていた意識が戻ってきたような気がして、アリシアはゆっくりと目を開いた。辺りを見回し、自分の置かれている状況に気づくと丸い瞳を大きく見開く。
「え~! ど、どうなってるの……。これ……」
無理もなかった。小さな魔法使いは約五十倍サイズに巨大化して、見たこともない大きな都市の片隅に立っていたからだった。目の前の建物ですらアリシアの身長には届かず、手を伸ばせば簡単に屋上に触れることが出来る程だった。
「アリシア様、ご無事ですか!」
何をしていいのか分からず、呆然と佇んでいると、聞き慣れた声が飛んできて、アリシアはその方向を見た。
守り役でもある少女魔法剣士のユラが立っていた。もちろん、彼女もまた怪獣のように巨大化しており、ビルを前面にしているため上半身だけが視野に入ってきた。
「大丈夫だけど……。どうしてこんなことに……」
「スノウ様の魔法に巻き込まれたようですね。あの箱には強烈な魔力が込められていました。おそらく、転移の魔法ではないかと思われます」
オッドアイの少女剣士の声は、アリシアを落ち着かせるのに十分だった。少し俯いて考えを張り巡らせると、溜め息混じりにつぶやいたからである。
「……みたいね。ということはここは箱の中かも」
「そうだと思います。スノウ様はロッテ様の頼みを受けて箱庭の作成をされていました」
「でも、引き込まれるなんて思わなかった……。このままじゃ歩けないじゃない。こんなに大きいんだから」
改めて辺りを見回す。別世界の都市……おそらく、ロッテの盟友である吸血鬼の黒羽の住む街を再現したと思われる……は背の高い建物が密集して立ち並び、見ているだけで息苦しくなる程だった。
「……。待って。ここって本当に箱庭の中だと思う?」
「はい。状況からすると間違いないと思われます。これほど大きな都市なのに人影がありませんし、スノウ様の魔力も感じられます」
「そうだよね……」
一瞬の沈黙の後。アリシアはわずかに影のある笑みを浮かべた。
正直なところ、この前黒羽の箱庭の中で繰り広げられたという大破壊バトルには興味津々だった。その時は運悪くユラと外出中だったので後でロッテから話を聞いただけだったが、それでも興奮を押さきれなくなったものだった。
「アリシア様?」
「この街、みーんな壊していいんだよね? この前みたいに」
「え? もし、箱庭の中でしたらそうなると思います。でも勝手に暴れたらスノウ様に怒られてしまいます」
「大丈夫。お姉様にはアリシアが説明するから。きっと分かってくれるはずだよ♪」
分かってくるではなく、分からざるをえないのでは?
真面目な性格のユラは思わずそう言いかけて口をつぐんだ。その名の通りクールなスノウだったが、同じ血を分けた妹には何かと甘いことは周知の事実だった。
「じゃ、さっそく大暴れ開始! あ、もちろんユラも暴れていいから~。アリシア一人だけじゃ大き過ぎるし」
「はい……。そうですけど……」
辺りを見回して、ユラは心の奥で何かが動くを感じた。今まで感じたことがない不思議な感情だった。
今のはいったい……。
思わず首を傾げたユラだったが、突然大きな音が耳に届いて、慌ててその方向を見た。さっきまで確かにあったはずのビルが複数倒壊しており、その奥でアリシアが無邪気に笑っていた。
「アリシア様?」
「とうとう壊しちゃった~。凄いんだから。簡単に壊せるよ」
「そうみたいですね……。まあ、壊すことを前提にしていますから当然かもしれませんけど」
「あ、見て見て。踏み潰すのも楽しいじゃない!」
ユラの言葉は、小さな魔法使いにはほとんど届いていなかった。今度はローファーに包まれた足で、崩壊した建物をまとめて蹴散らし始めたからだった。一段と埃が舞い上がり、断ち切られた電線が派手に火花を散らす。それでも、アリシアはまったく平気だった。
「怪獣……そのものですね」
「そーゆーこと。今からアリシアは怪獣になるの! みーんな壊してしまうんだから!」
既にアリシアの破壊衝動は全開だった。目についたビルを両手だけで押し倒してしまうと、その上に飛び乗って崩壊させてしまったからである。瓦礫がユラの足元まで飛ばされてきたが、もはや何を言っても無駄なような気がした。
こんなに楽しそうにしているアリシア様を見るのは久しぶり。やっぱり、こういう遊びに興味があったのですね……。
「えーいっ!」
やや舌足らずな掛け声と共に、また一つビルが崩壊した。周囲の建物も全て巻き込まれ、小さな少女の周りはただの瓦礫の山となりつつあった。
「今度はこれを使ってみよっと。何なのかな~これ。お姉様が読んでた本で見たような気がするけど」
アリシアが次に目をつけたのは、大型の電波塔だった。ビルの上にそびえ立つそれを巨大化した少女は軽々と引き抜くと、剣のように両手で持ってみせる。
「どう? 格好いい?」
「はしゃぎ過ぎると怪我をしますからほどほどにしてください」
「へーきへーき。アリシアも少しは鍛えているんだから!」
魔法の腕はとにかく、剣の腕に関しては疑問符付きであることを指摘するよりも早く、自分の背丈の半分の高さのある電波塔を武器代わりにしたアリシアは無双の大暴れを始めた。
まずは電波塔の下にあったビルに対して塔を叩きつけて、上半分を吹き飛ばす。それでも壊れないのを見るとスカートにも構わず蹴りを入れて全て吹き飛ばす。飛び散った瓦礫が周囲の建物を直撃し、ガラスが派手に砕け散ったり、道路上の車が破壊されたが、小さな魔法使いは笑いながらそれらを蹴散らして走り出した。
「アリシア様……?」
体は白塔館で一番小さいとはいえ、五十倍サイズに巨大化した状態では、まさに怪獣そのものだった。アスファルトは簡単に陥没して大穴が開き、両手などによって破壊された建物がそこに崩れ落ちていく。美しい街並みも、わずか数分で激しい砲撃を受けた街のように壊滅してしまった。
「凄い破壊力……。アリシア様ですらここまで出来るなんて」
控えめな胸に手を当てて、ユラはある衝動を抑えられなくなりつつあることに気づいていた。正直、自分も破壊の限りを尽くしてみたくなっていた。鍛錬を重ねたしなやかで強靭な肉体があれば、どこまで壊せるだろうか? そして、剣を抜いて暴れたらどうなるのだろうか……。
ここはスノウ様の作られた架空の世界。何をしても問題ないはず。アリシア様にさえ気をつければ……。
「ユラ~。見て! 今度はこれを壊して遊ぶんだから!」
気が付くと、巨大化した少女は武器にしていた塔を簡単にねじ曲げてしまっていた。ぼろぼろと鉄骨を落としながら投げ捨てて、またもや建物を破壊すると、今度は鉄道の高架線に襲いかかる。電車が二編成あることに気づくと、いきなりその上に足を振り下ろしてしまったからである。一撃で電車は中央部から折れ曲がり、高架線も分断されて架線が無残に垂れ下がったが、なおも二度三度と踏み潰してから、その上に座り込む。広がった両足が道路上に投げ出されたが、さらに両手で電車の残りを掴み上げる。
「これも見たことがあるけど~。何かな? ま、いいや。えいっ! 壊しちゃえ!」
少女の力だけで、複数の車両がただのスクラップとなった。破片やスクラップがスカートの上に落下したが、それらを払い落としながら立ち上がると自分の実力を見せつけるようにポーズを決める。
「どう? アリシアの破壊力」
「大したものですね。ここまでめちゃめちゃにしてしまうなんて思いませんでした」
「ユラも遊んでいいんだよ。どーせ全部壊していいんだから」
「私も、ですか? 私はその……」
「いいのいいの。そんな事を言ったらアリシアがみーんな壊しちゃうんだから」
そう言いながら、アリシアはまた新たな破壊劇を始めた。幾ら体は小さいとはいえ破壊衝動はかなりなものだった。このままだと、本当に街は壊滅してしまうだろう。
「……だったら、私も遊ばせてもらいます。遠慮せずに」
そう言い切った瞬間、ユラは珍しく口元に笑みを浮かべた。真面目な少女剣士が<本気>になった時だけみせる悪魔じみた微笑だった。

最初に狙われたのは、住宅やマンションが立ち並ぶ地区だった。
ふわりと銀色のマントと髪を翻したかと思うと、無造作に蹴散らし始めたからだった。その無駄のない動きは、銀色の疾風そのものだった。
「あ、とうとうユラも壊しちゃうんだ~。面白いもんね」
それに気づいたアリシアが声をかけてくる。気がつくと少女の足元にあった鉄道の高架線は完全に破壊されており、電車はローファーで全て踏み潰されて無残な姿を晒していた。
「ええ。こんなに簡単に壊せるならすぐに壊滅します」
微笑しながら、ユラは目についたタワーマンションにキックを浴びせかけた。絶妙なバランスから放たれた右足が凶器となって建物を一撃で両断し、上層部は宙を舞って大通りに落下する。周囲の建物が巻き込まれて崩壊し、道路上では車が爆発炎上していたが、ユラは眉一つ動かさなかった。
やっぱり気持ちいいかも……。ここなら幾らでも力を発揮できるから。えいっ!
今度はタワーマンションの残り半分にもキックを浴びせかけて、巨大化した少女剣士はわずか二撃で自分の背丈以上の高さを誇るマンションを破壊してしまった。それでも破壊衝動は抑えられず、住宅を片っ端から蹴散らしながら今度は近くにあったコンベンションセンターの大きな建物に襲いかかる。
「壊れてしまえっ!」
高らかに宣言するのと同時に、ユラは駐車場の車をまとめて蹴散らしながら宙に舞った。マントが大きく翻り、アリシアは思わず見とれてしまった程だったが、その直後の惨劇は想像以上だった。
巨大な少女はなんとコンベンションセンターの中央部に両足を揃えて着地したからである。その一撃だけで屋根は半壊し、建物は原形を失ったが、そこからさらに蹴りを浴びせかけて周囲に派手に瓦礫を撒き散らす。
「やっぱり凄いかも。ていうか、完全に楽しんでる……」
自分の破壊行為も忘れて、アリシアは従者の少女の大暴れを鑑賞していた。銀色の疾風が駆け抜けるたびに建物が瓦礫になっていき、巨大な都市が少しずつ原形を失っていく光景を見るのは妙に楽しかった。
「……。でも、なんでこんなに心がざわめくのかな? ユラは戦う人なんだから別におかしくないのに」
ユラを見ていると落ち着かなくなる心に気づいて、アリシアは小さく首をかしげた。何か大事なことを忘れているような気がしてならなかった。
「あ、お姉ちゃんを探さないと……。忘れてた」
おそらくこの架空都市のどこかにいるのだろうが、魔法も使えない状態では探すことは不可能だった。
「ま、いいか。その内合流できるはずだし。アリシアも遊ぼうっと。どーせ怒られないんだから♪」
そう思って破壊活動を再開したアリシアだったが、心のざわめきは止まらなかった。ユラに関する事で、忘れていると大変なことになりそうな気がしてならないのだが……。
「その内思い出すよね♪ 大事なことなんだから!」
一方、ユラは一通り周囲の建物を壊滅させて、港の近くまで来ていた。埋立地には真新しい建物が立ち並び、その近くには大型のアミューズメント施設まであるのが見えた。
「こんな建物全部壊してしまうのもいいわね。一度に壊してやるから。覚悟っ!」
誰に言うわけでもなくつぶやくと、笑いながら華美な装飾で飾られたアミューズメント施設を襲撃する。まずは正面ゲートを足だけで破壊し、メインとなる建物をキックだけで蹴散らす。それだけではもちろん物足りないので、地面から施設を引きぬいて、別の施設に思い切り叩きつける。生じた瓦礫は踏み潰し、巨大化したユラはまるで遊ぶかのような足取りでアミューズメント施設を壊滅に追い込んでいく。
楽しいわね。この感覚、久しぶり。今度薫と手合わせする時は箱庭の中で盛大に破壊しながらっていうのもいいわね。あの子も顔に似合わず凄い破壊衝動の持ち主みたいだから……。
先日、異境の吸血鬼・黒羽の従者として来訪した少女のことを思い出して、ユラは笑った。挨拶代わりに手合わせをしたのだが、どうにも物足りなかった。
あの子はこの世界に引き込めば凄い力を発揮できそう。もしかすると、私と互角ぐらいの力があったりして。
そんな事を考えながら、大型の観覧車に手をかけて簡単に地面から引きぬく。ゴンドラがばらばらと落下するのも構わず両手で持つと、近くにあったビルに思い切り叩きつけた。轟音と共にガラス張りのビルは崩壊し、武器にされた観覧車が半ばめり込んだ状態で、目の前の道路に崩れ落ちる。何もかも、滅茶苦茶だった。
こうやってみーんな壊してしまえばいいわ。形あるのは全て壊れる。それならば、私が全てを破壊する!
ユラのオッドアイに奇妙な光が浮かびつつあった。もし、アリシアが見ていたら危険に気づいただろうが、当の本人は<街壊し遊び>に熱中していて見向きもしない。
破壊し尽くしたい……。全て、全て、全て! それまで誰も止められない!
アミューズメント施設がわずか三分で壊滅した瞬間。
ユラの心から一時的に理性が吹き飛んだ。
<狂戦士状態(バーサーカーモード)>。
強敵から主人を守る時以外は発動しないはずの<状態(モード)>が箱庭の中で発動した。

……
今回はここまでです。おとなしい人ほど反動が恐いとはよく言いますが、ユラもそのタイプのようです。といっても、普通ならば主人(マスター)であるロッテを守る時ぐらいしか発動しないはずなのですが、破壊衝動の方が上回ってしまったようです……。

6月からイベント参加再開の予定ですが、それに合わせて同人誌版「反逆の従者―箱庭世界の巨大少女剣士―」の表紙を描き直しました。

街破壊巨大少女幻想90

久しぶりにヒロインの薫を描きました。なんかかなーり絵が変わってしまいました。いつものことですが。

次の更新はイラストですので、来週の予定です。その後に今回のSSの完結編を掲載します。
夏コミ、当選するかな……?
プロフィール

Author:小笠原智広
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