巨大化少女たちの訓練は激しく

前回の更新からまだ1週間も経っていませんが、更新します(笑)。最後の方にお知らせなどがありますので、そちらも御覧になって下さい。

街破壊巨大少女幻想10

注意事項。イラストの著作権は作者様に所属します。無断転載は厳禁です。
Warming! Reprint without permission prohibition!

今年の11月にOMC経由で依頼したイラストで、作者はオカピ様です。魅力的な美少女と可愛い女の子に揃って巨大化してもらいました。初めて二人の巨大少女のキャットファイト(?)を依頼してみました。周囲の建物も気にせずに戦ってしまう二人の巨大少女というのもいいですよね?(笑)
それでは、恒例のSSです。

……

「さあ、今日はここで訓練するわよ」
足を止めて、シャツにネクタイ、そしてチェックのミニスカートの姿の少女……美紀は言い切った。
「え? ちょっとまずいんじゃないの? ここは。こんなに建物があるのに……」
控えめに抗議したのは、真由(まゆ)だった。やや小柄な体を白いパーカーとジーンズ生地のミニスカートで包み込んだ童顔な少女である。
「何言ってるのよ。いつ、どこで怪獣と戦うか分からないのよ。もしここで怪獣が出現したらどうするつもり?」
「だったら戦うけど、でも……」
「この街はわたしたち<パーフェクトガールズ>の為に用意されたものなの。使わなくちゃ損じゃない。ちなみに人はいないから安心して」
「だからゴーストタウンみたいなのね……」
美紀の言葉に真由は少しだけ安心した。幾ら地球を守るのが使命の自分たちとはいえ、住民まで巻き込んで訓練なんかしたくない。
「さあ、訓練を始めるわよ。巨大化して」
「……ちょっとだけ楽しそう。こんなに大きな街を舞台に訓練するなんて。真由たちが戦ったら簡単にめちゃめちゃになるのに」
「それが狙いなのよ、本当は」
「あ、本心が出たわね。やっぱり気持ちいいんだ?」
「当たり前の事を言わないで。さあ、訓練訓練」

それからしばらくして。街の中央に身長50メートルに巨大化した二人の少女が出現した。
彼女たちこそ、地球の守護女神<パーフェクトガールズ>だった。
「まずは真由からね。わたしが怪獣役をやるから戦って倒してみて」
道路上の車を全て踏みつけながら、美紀は堂々と立っていた。
「いいの? 真由が本気になったら……」
「わたしがまったく平気なのは知ってるでしょう? やわだったら正義の味方なんかしてられないわ。というわけで、今からわたしは巨大少女怪獣・ミキになるから!」
嬉々として宣言するのと同時に。大胆な普段着姿のまま巨大化した美紀は言葉通りに大暴れを始めた。
通りに面したビルを、黒のソックスに包まれた足で蹴り壊す。
高架線を襲って、通勤電車を武器にして破壊した挙げ句、手にした電車を別の建物に叩きつける。
道路上の車目掛けてスライディングを敢行して、全てスクラップに変える。
たった五分で、街の一部は瓦礫と化し、一部からは炎と煙を吹き上げ始める。
「ようやくいつもの戦場みたいになってきたわね。怪獣が暴れた後ってこんな感じじゃない?」
手に道路から掴み上げたトラックを持ったまま、美紀は笑っていた。足元では瓦礫を踏み潰し、その背景には半壊したビルなどが無残な姿をさらしている。
「酷い事するわね……。もう許さないから!」
あまりに見事な相方の少女の大暴れに見とれていた真由だったが、自分たちが訓練中である事を思い出して、ついに動き始めた。道路上の渋滞する車を簡単に蹴散らして美紀に飛びかかる。
「甘いわね!」
しかし、相手の巨大少女はそれを読んでいた。難なく体をかわすと、勢い余ってバランスを崩した真由をそのまま投げ飛ばす。その先にあったのは建築中のビルだったが……。
巨大な少女が受け身も取らずに突っ込んできたので、一瞬の内に崩壊してしまった。無数の鉄骨がマッチ棒のように真由の上に降りそそぐ。
それでも美紀は攻撃を続けた。ぺたんと座り込んだままの真由の腕を掴むと、今度は目についたビルに叩きつけてしまったからだった。
「ひっどーい。ただの訓練なのに」
半壊したビルに背中を預けたまま、真由は抗議の声を上げた。白いニーソックスとスニーカーに包まれた足を曲げたままなので、外見以上にむっちりした太股までむき出しになっていた。
「訓練だから真剣にやってるの。さあ、立って」
対する美紀はファイティングポーズを崩さなかった。上空の風に茶色がかかった髪を揺らしたその姿はなかなか凛々しい。
「分かってるわよ。あーあ。お洋服が汚れちゃった」
「いつもの事じゃない。終わったら洗濯すればいいじゃない」
「これってお気に入りなのに……」
そう言いながらも、真由は美紀の構えに隙が生じたのを見逃さなかった。すかさず、足元に転がっていた電柱を掴むと相手に叩きつける。
「あっ……」
切れた電線が絡まり、慌てたのがさらに隙を生んだ。何とか振りほどいた時には真由が目の前に迫っていたからだった。
「えーいっ!」
気合いが入っているものの、どこか舌足らずな真由の声が響き渡るのと同時に。
二人の巨大少女はもつれ合うようにして、住宅街の真上に転がっていた。多くの建物が一瞬の内に破壊されてただの廃材の山と化したが、真由はさらに転がって巨大な相方に馬乗りになっていた。
「さあ、これでどう? 真由の勝ち?」
「まさか。そんな事を言ってる時点で甘いわよ!」
真由が言葉の意味を飲み込むよりも早く。美紀は腕の力だけで相手を突き飛ばした。
わざと小柄な巨大少女は転がり、後には無残に破壊された建物だけが残る。
……。
……。
このような調子で<訓練>を続けた結果。
用意された街は一時間も経たない内に完全に壊滅した。しかし、二人の少女は非常に満足していた。
充実していた訓練が出来たからではなく、心置きなく街を破壊できたからだった……。

……
お知らせその1。
リンクに「巨大娘美術館」様を追加しました。新しく開設された制作依頼イラスト系巨大娘ブログですが、こちらでは制服姿の巨大少女たちが大暴れしています。制服と巨大少女が大好きな私としてはまさしく待望のサイトです。これからの発展を期待しています!

お知らせその2。
1/31(日)新潟で開催される「ガタケット」にサークル参加します。ジェントルな巨大巫女が活躍する「港町の守護巫女」シリーズやラノベ風ファンタジー小説「おてんば姫は冒険者」、大正アクション浪漫の「華奈」シリーズもありますので、是非お越し下さい。当日は東方+逆転裁判なゲーム「逆転東方」も販売します(会場限定特典付き!)。
スペースNOなどは以下の通り。

スペースNO:H-02a サークル名「白鳳企画」

ちなみに2/7(日)は仙台コミケ、2/14(日)は東京のコミティアに参加します。また、3月の例大祭にも一般参加する予定です。


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不思議の国の少女(7)-この街は戦場だから?-

更新が遅くなってしまいました。本家の創作小説とゲームサークルの活動が重なってしまい、更新間隔が空きがちになっています。ちなみにこのSSはもう少しだけ続けます。これが終了したら、単発で東方の巨大娘SSなんかもやりたいなーと思っています(笑)。

……
亜梨子と真夜、二人の巨大少女が再現された天守閣を中心とする公園に足を踏み入れたのはそれからしばらくしてからのことだった。
「いよいよ怪獣映画になってきたわね。こういうのを壊して戦えるなんて」
今から最悪の破壊劇を始めようというのも関わらず、亜梨子は無邪気そのものだった。自分の背丈とほとんど変わらないお城の天守閣の屋根に手をかけてはしゃいでいたからである。
「いいでしょう? 最悪の破壊劇、期待してるわよ」
真夜もまた、多少興奮しているようだった。気がつくと服装が変わっており、よく似合うブレザー制服に身を包んでいた。
もちろん、兎の耳と尻尾は健在だったので、どこか妖しげな色気を漂わせていた。
「それにしても、スカートも似合うのね。足長いし」
「ふふ。後半はこの服装で勝負して上げる」
「面白くなりそうね。でも、この服装になったわたしに勝てるかしら?」
言い切って、亜梨子は天守閣を横に置いた状態で身構えた。スニーカーでは容赦なく公園を踏み潰していたが、もちろん本人は気にしていない。
「私服になると強気になるなんて、珍しいこと」
「いいじゃない。こういう服装が好きなんだから。さあ、始めるわよ!」
そう言うのと、最初の攻撃が同時だった。真夜が構えない内に亜梨子はダッシュすると、いきなりタックルしたからである。
不意を突かれてはとても避けられず、ブレザー制服のまま巨大化した兎少女は簡単にその場に転んでしまう。チェックのスカートの下で休憩所や木々が倒れていったが、亜梨子はさらにキックまで食らわせる。
「痛いじゃない、何するの!?」
「痛くないのによく言うわね。これでも食らったらどうかしら?」
そう言うなり、亜梨子は近くの野球場に歩いていくと、ナイター照明灯を簡単に引き抜いてしまった。それを見ながら立ち上がった真夜だったが、亜梨子が照明灯を武器に攻撃してきたので慌てた。とっさに両腕で受け止めたものの、力の差もあって、バランスを崩す。
「隙あり!」
最大のチャンスとばかりに、巨大化した普段着少女はぼろぼろになった照明灯を叩きつけようとしたが……真夜が口許に笑みを浮かべたのはその時だった。
照明灯を掴むと、逆に投げ飛ばしたからだった。今度は亜梨子がバランスを失い……背後にあった天守閣に背中からぶつかってしまった。その瞬間、復元されたお城は
簡単に半分が崩れ去り、瓦礫が巨大なスニーカーの足元に散らばる。
それでも亜梨子は壊されたお城に構わずに体を起こした。
背後ではばらばらと建物が崩れていったが、両足を開いて身構える。
「やっぱり簡単に壊れるわね。せっかくのお城も」
「仕方ないじゃない。巨大化しているんだから。それよりもお返し!」
真夜が隙をみせたのを見逃す亜梨子ではなかった。スカートを翻しながら、突っ込んでいったからだった。また突き飛ばしてくると思いながら構えた真夜だったが、その予想は裏切られた。
体を低くした亜梨子は何と、真夜の右足を掴んで無理やり持ち上げてしまったからだった。慌ててスカートを押さえようとした兎少女だったが、それが隙になってしまった。
完全にバランスを崩して、半壊したお城に正面から突っ込んでしまったからだった。たったそれだけで、豪華な天守閣は土台ごと崩壊して、周囲に瓦礫を撒き散らす。
「あーあ。パンツまで丸見え。ちょっとみっともないわね」
「ふふ。残念でした。これは見せパンなのよね。でも、大胆でしょう? 丸見えでもお構いなしに暴れると」
「もしかして、わたしが穿いているのも?」
今着ている服を用意したのも真夜である事を思い出しながら、亜梨子は聞き返す。
「もちろん。だから気にしてなくてもいいの」
「そうなのね……」
考え込むようなポーズになった亜梨子だったが、真夜が動いたのでびっくりした。何をしてくるのか分からず、瓦礫を踏みつけながら構えたが……。
真夜は巨大な普段着少女の腕を掴むと、振り回すように公園の外へと投げ飛ばした。瓦礫や公園の施設を容赦なく踏みつけながら抵抗しようとした亜梨子だったが、堀にかかる橋を踏み潰した瞬間、バランスを崩してしまった。
「あっ……!」
驚いた時には手遅れだった。身長50メートル近い少女の巨体は、周囲に建ち並ぶビルを破壊しながら転がってしまったからだった。
スカートもまくれてしまい、白いパンツが半分以上見えてしまう。
「ふーん。君は白が好みなのね。雰囲気にあってるじゃない」
「見ないでよ……。恥ずかしいんだから」
「見せパンだから恥ずかしくないもん!って台詞を期待してたんだけどね。だからお仕置き!」
道路上の車を踏み潰し、瓦礫を蹴散らしながら歩いてきた真夜だったが、手近に半壊したビルを見つけると、それを土台ごとを持ち上げてしまった。
それに気づいた亜梨子は、スカートを押さえながら転がった。スタジャンの下でさらに瓦礫が潰れていったが、真夜にビルを叩きつけられて、さすがに意識が遠くなる。
「酷い姿になったわね。でも、私だって簡単には負けるわけにはいかないの!」
そう言いながらも。笑いながら真夜は転がったままの亜梨子の両足を掴んでしまった。抵抗にも構わず、振り回すように転がす。たったそれだけで、周囲の建物はまとめて崩壊し、一部が炎上して煙を吹き上げ始める。
「そして、街は戦場になりました。不思議の国に迷い込んだアリスは兎に負けて、街を破壊する道具と成り下がってしまったのでした、と」
したり顔で、真夜はつぶやいた。アリスの名前を持つ巨大少女はなおも転がったままだったが、半壊したビルに寄りかかりながら体を起こす。
「でも、まだまだ壊し足りないわね。せっかくめちゃめちゃにする為に用意したんだから!」
真夜が動いたのはその時だった。まだ呆然とする亜梨子を無理やり立たせると、今度は大通りに突き飛ばしたからだった。抵抗一つせずに亜梨子はぎっしりと車で埋まった通りに座り込んでしまう。スカートの下で多くの車がスクラップになり、一部が爆発して炎上する。通りに面した建物も破壊されて、破片が周囲に散らばる。
「さあ、反撃してみたらどう? きみの実力はそんなものじゃないはず」
「……分かってるわよ。わたしを本気で怒らせたらどうなるか、分かってないようだし」
ゆっくりと、亜梨子が立ち上がった。赤いキャンバススニーカーで車を踏み潰し、道路を陥没させながら真夜を睨みつける。
真夜は気づいていなかったが、この時亜梨子は近くにある大型の送電線塔に目をつけていた。敏捷な動きをする
巨大な制服兎少女を捕まえるには道具が必要だった。その後は……。
わたしを本気にさせた事を後悔しないで欲しいわね。
そう思いながら、亜梨子はついに逆襲に転じたのだった。

……
現在、イラストは3枚発注しています。内1枚は……最高レベルの作品になるのはほぼ間違いありません。巨大娘普及委員会様にもイラストを発表されている方に依頼していますが、やはり色々な意味で凄い作品になると思います。後の2枚はOMC経由ですので、受け取るまでのお楽しみです(内1枚は傑作になりそうな気が……)。
次回は1月中に更新します。次はもちろん、イラストの更新です。お楽しみに!

少女と少年の大きくて小さな物語

遅くなってしまいましたが、今年最初の更新です。今回はSSの内容に悩んでしまいました。いつもと同じではやはりワンパターンなので、アングルから今まで書いていない路線にしてみました。一番好きなのがブログのタイトルにもなっている「街破壊」なので、微妙かもしれませんが……。ちなみに十八禁ではありません(笑)。

街破壊巨大少女幻想9

注意事項。イラストの著作権は作者様に所属します。無断転載は厳禁です。
Warming! Reprint without permission prohibition!

今年の11月にOMC経由で依頼したイラストで、作者はMAO..AZ.様です。体調不良をおして描いていただきました。とにかく迫力満点です! 可愛い顔をしているのに破壊の限りを尽くした挙げ句、得意気にVサインなんしています。シャツの模様の細かさも一品です。このアングルを見て、今回のSSは浮かびました。
というわけで、SSいきます。

……

「おい、冗談だろ? どうしてこうなるんだ?」
目の前に立つ美夏を見つめながら、俺は呆れてつぶやいた。
今俺は仮想空間上に作られた都市の中心部にいる。これだけなら別に珍しい話ではないが、パートナーの美夏が問題だった。
ポニーテールにした髪もよく似合うじゃじゃ馬娘は普段着のままで、身長50メートルに巨大化していたからだった。
「おい、美夏。どうしてお前だけが巨大化してるんだ? 俺はどうして小さいままなんだ?」
「決まってるじゃない。敦志(あつし)をおちょくって遊ぶ為じゃない」
予想はしていたが、美夏の回答は最悪だった。
両手を腰に回すいつものポーズで堂々と俺を見下ろしているから始末におえない。
「わたしが追いかけるから敦志は逃げ回ってね。大丈夫。仮想空間だから死なないんだし」
「死んでたまるか! ていうか、俺も巨大化させろよ」
「駄目。こういうのは女の子が巨大化すると相場が決まってるの。で、男の子を追いかけ回すわけ」
「じゃ、俺はさっそく逃げさせてもらうぜ」
「いいわよ。わたしだって追いかけるから。でも……」
不意に巨大化した美夏は加虐的な笑みを浮かべた。こいつがこの顔をした時、俺はいつもろくでもない目に遇ってきた……。
「わたしから逃げられるなんて思わない方がいいわよ」
言うと思った。
でも、俺は逃げきってみせる。
そう心に誓うと、ゴーストタウンのような街を見ながら走り出したのだった。

正直な話、俺は逃げる事に関しては多少自信がある。なにしろ、こう見えても現役の陸上部員なのだ。専門は長距離。スピードは無くても、逃げ回るスタミナなら十分にある。
「美夏。どうした? 追いかけて来ないのか?」
足音が聞こえないので、俺は小さなマイクを通じて呼びかけた。さっきから美夏と会話できるのはこれのお蔭だ。
せいぜい重宝させてもら……。
突然、耳が壊れそうな轟音が轟いたかと思うと、俺の周囲は白煙で満たされた。
立ち止まって振り向くと……。
怪獣のように巨大化した美夏はなんと、通りに面したビルを破壊して笑っていた。
「おい、何をしてるんだ?」
「見ての通り、邪魔な建物を破壊してるの。楽しいわよ。どんな建物でも簡単に壊せるんだから!」
そう言いながら、美夏は豪快に足を振り上げて半壊したビルを崩壊させてしまった。
「おい、スカートスカート!」
「見えるわけないわ。これって実はキュロットなんだから。こんなので引っ掛かるんだから本当に単純ね」
そう言いながら、大きく足を振り上げてみせる。
すらりとした脚線美の奥には……短いキュロットが見えていたが、あまりにローアングルだと見えないはずの部分も見えそうで怖い。
……ていうか。今ちらっと白いのが見えたような……。
「見るぐらいなら許して上げる。ご褒美にね」
「ば、馬鹿! お前だって女の子だろ!?」
「今は怪獣になってるんだけど?」
「真面目な顔で言うな!」
怪獣となった美夏は本当に容赦しなかった。俺が見ているのも構わず、腕を降り下ろしたり蹴飛ばしたりして、周囲の建物を全て瓦礫に変えてしまったからだった。
……正直、俺は逃げるのも忘れていた。
いや、ほら暴れるたびにキュロットの奥が……。
「さーて。そろそろ追いかけるわよ!」
だから。俺は完全に逃げ遅れてしまった。瓦礫を蹴散らしながら突き進んでくる美夏を思わず見つめてしまったからだった。
これが男の性(さが)というものだろう。
……単に逃げるのも忘れて、呆然としているだけとも言えるが。
「やっぱり小さいわね、こうやって見ると」
美夏は得意の絶頂にあるようだった。瓦礫を踏みつけながら、俺に向かってVサインなんかしてくる。
しかし、絵になるのはさすがというべきだろう。
黙って立っていれば、勝気な雰囲気を漂わせた正統派美少女なのだ。美夏は。
「そりゃ三十倍の差があればな。で、俺をどうするんだ? 踏み潰すなら潰してみろよ」
「そんな事はしないわよ。もっと面白い遊びをして上げる。ま、この小説が成人指定されない程度だけど」
「メタな発言は止めろって……おい!」
あっと思った時には遅かった。俺は美夏の手に乗せられたかと思うと、そのまま胸元まで引き上げられたからだった。
目の前にコットンシャツとTシャツに包まれた胸の膨らみが……ある……だと……?
「どう? 楽しい?」
「お前、巨大化しても胸が小さいんだな。ついでに大きくしてもらえば良かったのに」
「誰が貧乳だって……? わたしの場合は美乳って言うの! 小さくても形はいいってみんな言うんだから!」
「誰も貧乳なんて言ってない……うわっ!」
その後の行動はまるで予想外だった。何を思ったか、美夏は俺の全身を自分の体に押しつけたのだ。正確には、その胸そのものに……。
う、うわっ……。こ、この感触は……癖になる!
「どう? これでも小さいかしら?」
「は、はは……。俺の楽園はここにあったんだ……。見つけたぞ、俺だけのラピュタを……」
「何馬鹿な事を言ってるのよ。でも、こうするとわたしも気持ちよかったりして……」
「だ、だから揺さぶるな……! じゃない! もっと揺さぶってくれ!」
「好きにしてあげるわよ。にしても、男ってこういうのが本当に好きね」
「だって……谷間に……押しつけられてるんだぜ……」
ああ。駄目だ。意識が遠くなる。この快感にもっと酔いたいのに……。
ふっくらとした谷間で死ねるなら、我が人生一片の悔いなし……!
「あーあ。気を失うなんてつまらないわね。ちょっと刺激が必要かも」
「な、何をする気だ……?」
あまりの恍惚感に、俺は心も体もラードのように溶けていた。このままフライパンに入れればきっと美味しい料理ができて、美夏がそれを食べるのだろう。
……って。
なんで。
巨大な唇が目の前にある?
「ほーら、食べちゃうわよ~」
「まままま待て! 何をする気だ! この作品は成人指定じゃないって言ってるだろ!」
「世界で一番最強の調味料~それは空想力~」
「だから待て! 話せば分かる! 話せば!」
「この後の展開は~皆さんにお任せ~」
「わー!!」

次に気がついた時、俺は仮想空間の外にいた。もちろん腕も足もあったし、体の一部が消化されている事はなかった。
しかし、その後。
美夏が俺を見る時に美味な食事を前にするような表情を浮かべるのは……気のせい、だろうか?

……
というわけで、肝心の部分は読者の皆様の想像に任せます(笑)。
文章ならば直接書かなくても暗示という手法が使えるので少しだけ楽です(「食い」はちょっと……なので済みません)。

次回の更新は久しぶりに「不思議の国の少女」です。巨大少女対巨大少女の怪獣映画をやってしまいます。復元された天守閣は簡単に破壊され、ビルの建ち並ぶ町並みも戦場となって壊滅していく……そんな回になります。
また、「地球の一里塚」の方では普通の小説の連載も続けていますので、お気軽に御覧下さい。また、サークル「白鳳企画」の参加予定も載っています。1月は11日に仙台、31日に新潟に行きます。




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小笠原智広

Author:小笠原智広
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