ボーイッシュ系巨大少女によって大都市は壊滅しました

今年最後の更新です。
今年は長らく夢見てきた巨大娘イラストを一気に手に入れる事ができました。無ければ依頼して描いてもらえばいい。この方法は正直思いつきませんでした。ですが、こうやって色々な作品を手に入れる事が出来ました。この方法を教えてくれたg-boy様、並びに素敵なイラストレーターを教えて下さった皆様に多大な感謝をしたいと思います。
また、このブログに足を運んだで下さる皆様にも感謝しています。来年もよろしくお願いします。

街破壊巨大少女幻想8

注意事項。イラストの著作権は作者様に所属します。無断転載は厳禁です。
Warming! Reprint without permission prohibition!

今年の9月にOMC経由で依頼したイラストで、作者は高里燕様です。
今回はボーイッシュ系な女の子を巨大化させて大暴れさせてみました。女の子らしい女の子の大暴れもいいですが、たまにはこういうのもいいですよね?(笑)
というわけで、恒例のSSいきます!

……
「エントリーしてくれって、急に言われても困るのに」
シティクラッシュゲーム(CCG)・ガールズ大会である父親の言葉に、真美は思わず反発した。
「ボクは見に来ただけなのに。主催者の娘が参加しても仕方ないじゃない」
「参加者の一人が直前になってキャンセルしてしまったんだ。とにかく好きに暴れてきていいから出てくれ」
「うーん。ボクは見てる方が好きなのに」
仮想現実技術を応用して誕生したCCGは今や、大型アミューズメント施設の目玉となっていた。
しかし、幾らテクノロジーが発達しても人間が運用している以上、こういう手違いもまた発生するのだった。
「本当に参加者が足りないの? 単にボクみたいなタイプが暴れた方が絵になるからじゃないの?」
「……それもあるな。但し、キャンセルが出たのは本当だからな」
「認めないでよ。……でも、出てもいいかな?」
ぽつりと言って、真美は会場に設置された超大型モニターに目を移した。
既に大会自体は始まっているので、既に何人かの参加者がゲームを楽しんでいた。
公序良俗に反しなければどのような服装でもオーケーなのと、破壊する舞台、そして巨大化する場合のサイズも自由に選べるので、色々な光景がモニターに展開した。
見事なボディラインを誇るビキニ姿の巨大少女が海から出現、海沿いの建物を蹂躙し尽くす。
お洒落なブレザー制服に身を包んだ巨大少女が突然街の中央に現れたかと思うと、あっと言う間に全ての建物を瓦礫に変える。
人気弾幕STGのキャラの衣装に身を包んだ巨大少女が鉄道の高架線を襲い、手にした電車を武器にさらに他の建物を破壊する。
見ている方が興奮してくるような場面の連続だった。
「でもボクでいいの? こんな格好なのに」
「構わないだろう。そういうのが好きなのもいるだろう」
「親とは思えない言葉だね。でもいいよ、こうなったら好きなだけ暴れてやるから!」

それからしばらくして。
真美は会場に来た時の服装のまま、ゲーム用の仮想空間に降り立った。
巨大化サイズは30倍、舞台設定は初めて「大都会」を選び、もちろん「爆発炎上」オプションも追加した。
「さーてと、ひと暴れさせてもらうよ!」
意識的に声を出し、黒のキャップに包まれた髪を揺らしながらポーズを決める。
なぜこのようなことをするのかというと、このゲームで優勝者を決める時には、どれだけ短時間で都市を破壊したかなどを評価する「技術点」、壊し方や演技などを見る「芸術点」の合計で決まるからだった。
ま、気楽な立場だし、技術点は狙わなくてもいいか。芸術点だけを狙って大暴れっていうのもありかな。
そう思うのと同時に。
白のTシャツに黒のショートパンツ、軽く羽織っただけのパーカー、膝下までのソックスにスニーカー姿の真美は大暴れを始めた。
大通りに渋滞する車は全て蹴散らして、さっそく爆発させると、目についた自分よりずっと背の高いビルに思い切り拳をお見舞いする。それだけで建物の一部は崩壊したが、真美はそれを放置して次の建物にすらりとした足で蹴りを食らわせる。一撃で土台を崩されて、建物は大通りに倒れてきたが、巨大化した少女は簡単に避けて逆に踏み潰す。
「たまにはいいんじゃないかな? 目についた建物を一撃食らわせただけで放置というのも」
幾つもの建物を破壊して、真美はカメラを意識ながら言い切った。
自信に満ちた笑みを浮かべ、キャップのつばをくいと上げて見せる。
足元には壊された建物から散らばった瓦礫や、破壊された車があったが、全てスニーカーで踏みつけていた。
「こーすると一段と残虐かもね。でもボクはさらに暴れさせてもらうよ!」
さらに調子が出てきた事もあって、真美は飛び入り参加とは思えない程、大暴れを続けた。
さすがの大都市も無事な建物が少なくなっていき、壊された建物からは炎や煙が吹き上がってきたが、まったく平気なボーイッシュ系巨大化少女は新たな獲物に襲いかかる。
それは大きな交差点を跨ぐように走る鉄道の高架線だった。
「こういうのを壊すのって面白いんだよね。ボクならこうやってめちゃめちゃにしちゃうな」
まずはソックスとスニーカーに包まれた足で、高架線自体を踏み潰す。それだけで、電車の一部が巻き込まれて道路上に落下したが、真美は無造作に掴み上げる。
「こうやって見るとおもちゃみたい。だから簡単に壊しちゃうんだよね」
笑いながら言い切って、手に力を込めて握りつぶしてしまう。破片が落下してスニーカーなどの上にも降り注いだが、真美は何とそのまま座りこんでしまった。
左腕が建物に当たったがそのまま壊してしまい、一部が破壊された高架線を前にポーズを決める。
右手には餌食にした通勤電車を握りしめ、左腕では建物を壊していたが、真美はサービスとばかりに伸ばしていた左足を曲げてみせる。ショートパンツから伸びる太ももが剥き出しになっているので、かなりきわどいポーズだったが、破壊活動に酔っていた真美は気にしていなかった。
「こういうポーズもありかな? これで芸術点は頂きだったりしてね」
結局。
建物をそれ程壊さなかった事もあって、技術点は最下位だった。しかし、その独創的な壊し方や演技が評価されて芸術点では3位に食い込んだのだった……。

……

冬コミ(コミックマーケット77)にサークル参加します。但し、本人は仕事の為に友人にピンチヒッターを依頼しています。その関係で、今回は巨大娘関連の作品はありません……(巨大娘関連の作品がある場合にはまた後日お伝えします)。今回販売するのはおてんばな姫君が冒険者になって大活躍する「おてんば姫は冒険者」、そして異世界の大正時代を舞台に薙刀使いの少女・華奈が活躍するアクション活劇「道化師は闇に笑う」「天使は空高く舞う」などです。
スペースNOなどは以下の通り。

参加日:2日目(12/30) 東地区:S-21a 「白鳳企画」

「東方project」と同じ日で、東館の反対側のホールです。ついでにどうぞ(笑)。



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不思議の国の少女(6)-巨大化亜梨子VS防衛軍-

久しぶりの更新です。少し間が空いてしまいましたが、深い理由はありません。
今回はSS「不思議の国の少女」の6話です。亜梨子の服装を変えたらなぜか書き易く
なりました。やっぱり私は私服好きなようです(笑)。

……
亜梨子が服装を変えてからも、大暴れは続いた。
兎耳な巨大少女・真夜が人をからかうように逃げ続けるので、それを追いかけるのに必死だったからだった。
「もう邪魔! この建物!」
目の前に小型のマンションが立ち塞がっているのに気づいて、私服姿の亜梨子はためらい一つ無く足を振り上げて蹴飛ばした。
ふわりとチェックのスカートが翻り、ソックスとスニーカーに包まれた足が凶器と化してマンションを簡単に分断する。階層まで剥き出しになったが、亜梨子はかまったりせずに瓦礫を踏みつけると、ついでとばかりに足だけで全壊させてしまった。
しかし、被害はそれだけに留まらなかった。マンションを破壊した巨大少女は、周囲に立ち並ぶ住宅を片っ端から蹂躙し始めたからだった。建物が一瞬の内に瓦礫となり、電線が断ち切られて火花を散らし、潰された車がスクラップになったりしたが、カジュアルな服装の亜梨子は気にしているように見えなかった。
「……もしかして、わざとやってない?」
思わず真夜が声をかけたのは、一段と破壊劇が進んだ後のことだった。
「何のこと? 隙があるなら襲うわよ」
「それは勘弁してほしいけど、わざと建物を壊してるように見えてたからね」
「決まってるじゃない、わざとよ」
悠然とポーズを決めて、亜梨子は不敵に笑った。足元では道路上の車や瓦礫を踏み潰したままだったが、もちろん気にしていない。
「あなたを追いかけるのは半分口実。本当は破壊の限りを尽くしてしまいたいの!」
平然と言い切って、亜梨子は本能のままに行動した。いきなり真夜がいるのとは別の地区に襲いかかったからだった。
そこはちょっとした繁華街になっており、それなりに大きな建物も立ち並んでいたが、巨大化した亜梨子にしてみればただの獲物に過ぎなかった。
まずは大通りの車を全て蹴散らして進むと、立ち塞がった歩道橋を簡単に地面から引き抜いて両手に持つ。直後に何が起こるのか真夜には分かったが、声をかける間も無かった。
いきなり亜梨子は、束ねた髪を揺らしながら立ち並ぶファッションビルに歩道橋を叩きつけたからだった。武器を手にしている事もあって、建物はあっさりと前面が崩壊し、砕けたガラスが陽光に反射する。
それでも亜梨子は、豪快にスカートを翻して蹴りを浴びせると、両手をかけて思い切り押し倒してしまった。これで複数の建物が崩壊したが、なおも瓦礫を両手で持ち上げて別の建物に叩きつける。轟音が響き渡り、繁華街は次第に爆撃された後のように破壊されていく。
「派手に壊すねえ。見ていてほれぼれするね」
「いいでしょう? 幾らでも壊していいんだから!」
瓦礫の上に仁王立ちになっていた亜梨子は調子に乗っていた。不敵に笑って言い切ると、今度は電話局の建物に襲いかかって、屋上にあった大型アンテナを引き抜いてしまったからだった。
それを両手で持って構えると、いきなり電話局自体の建物に叩きつけて、アンテナと建物を一度に壊してしまった。
「このままじゃ街がめちゃめちゃになるな。そろそろあれを出すとするか」
あまりの暴れっぷりの良さに、真夜はついにある決断を下した。一段と面白くなる事を期待しながら、一回指を鳴らす。
「え……?」
心の底から破壊劇を楽しんでいた亜梨子だったが、異変に気がつくまで時間はかからなかった。自分が走った事で壊滅した通りに、まるでラジコンのように戦車が数台進んできたからである。
「今度は防衛軍と遊んでもらうよ。もちろんラジコン操縦だから気にしなくてもいい。……勝てるかな?」
「こんなのまで出すなんて……。平気よ、すぐにめちゃめちゃにしてあげる!」
新たな獲物の出現に、亜梨子は嬉しそうな笑みを浮かべたが、戦車が砲塔を持ち上げて最初の一撃を放った途端。表情は驚きに変わった。
いきなり腹部に衝撃があったかと思うと、そのまま大通りに座り込んでしまったからである。スカートの下で車などがさらに潰れてしまい、伸ばした手は周囲の建物を思い切り薙ぎ払う。
「今の、何……?」
「痛くなくても衝撃は消してないからね。反撃しないと何度でも食らう羽目になるわよ」
その言葉を合図にするかのように、戦車が一斉に砲撃を浴びせてきた。全て巨大な亜梨子に命中し、衝撃と爆発が少女を包み込む。
「もう怒った! 徹底的にやっつけてやるから!」
しかし、その攻撃は亜梨子を本気にさせただけだった。砲撃が止むのを狙って立ち上がると、ついに逆襲に出たからだった。
戦場と化した大通りのアスファルトに足跡を残しながら歩くと、巨大化した普段着少女は戦車の一台を片手だけで掴み上げる。相手が抵抗できないのを確かめると、笑いながら地面に向かって叩きつける。そこには他の戦車があったが、空中から落とされた<同僚>を受け止めるのは到底不可能だった。
次の瞬間、派手な爆発が発生したかと思うと、亜梨子の周囲は一瞬炎と煙に包まれた。さすがの巨大少女もびっくりしたが、視界が晴れると自分の破壊劇に満足そうな笑みを浮かべる。
「やっぱり簡単じゃない。次は来ないの?」
「相手にならないわね。だったらこれでどうかしら?」
再び、真夜が指を鳴らすのと同時に。
まるで魔法のように新たな戦車が十台近く出現した。いずれも亜梨子を狙っていたが、攻撃は実行されなかった。先手必勝とばかりに、身長50メートル近くになった少女が豪快な蹴りを浴びせたからだった。それだけで半数が吹き飛び、周囲の建物を巻き込んで爆発したが、亜梨子は近くのビルの屋上から看板を引き抜くと、今度はそれを残っていた戦車に叩きつけた挙げ句、そのまま歩き始める。
「何をする気かしら?」
「もちろん、お仕置き!」
嬉々として言い切るのと同時に。赤いスニーカーがついに戦車の上に下ろされた。そのまま全体重をかけると、まるで模型のように簡単に潰れてしまう。
あまりのあっけなさに亜梨子は少しだけ驚いたような表情を見せたが、すぐに他の戦車も踏み潰してしまった。
「どう? わたしの暴れ方は?」
ついでとばかりに周囲の建物を壊して、亜梨子は瓦礫の上に立ってポーズを決めた。
長い黒髪を軽く束ね、プリントTシャツにブルーのチェック模様のスカート、スタジャン風のジャケット、膝までの長さの黒のソックス、そして赤のコンバーススニーカー。
シンプルでカジュアルな私服姿のまま身長50メートル近くになっていたが、なぜか周囲の瓦礫が不自然に見えなかった。
「最高だな。正直、追いかけっこよりも面白いな」
「そうね。で、次は何をするの?」
「よし。また戦ってみる? 勝ったらポイントを進呈するから」
「いいわよ。今度も負けないから! 戦場はそうね……あの一帯でいいかしら?」
「復元されたお城にビルの建ち並ぶ中心街、そして大型の駅か。リングには最高だな。いいよ。それでいこう」
あっさりと真夜は同意した。
彼女もまた、追いかけっこよりも街を破壊し尽くしながら戦う事に楽しみを覚えていたのだった。
こうして。
二人の巨大少女の追いかけっこの舞台となっている街は、戦場と化して破壊されていくのだった……。

……
次回はイラストですが、来週には更新したいと思います。今年の更新はそれで終了し、後は来年となります。

本業?のオリジナル小説の宣伝を少々。
「-少女幻想調査行-深淵の月」。
現代日本を舞台にした物語で、現在ホームページの方で連載中です(12/15連載を再開しました)。幻視能力を持つ少女・七海と「この世の不思議を見抜く」力を持つ春那のコンビが、月と水が織りなす「深淵」の謎に挑む物語です。少女同士の友情物語(ソフト百合ともいう(笑))が好きな方は是非どうぞ!


-少女幻想調査行-深淵の月・ホームページ

「星の夢の終わりに」
異世界ファンタジー小説で、これも現在ホームページで連載中です。記憶を失った少女・セシリアと婚約者を失った少年・ランベルの出会いから始まる物語で、現在51話まで連載が進んでいます(12/20更新)。大長編ですが、連載なので少しずつ読めると思います。

星の夢の終わりに・ホームページ

巨大格闘少女・千鶴降臨

ようやくノベルゲームの制作も終わったので、更新を再開します。まだ調子が微妙ですが……。

街破壊巨大少女幻想7

注意事項。イラストの著作権は作者様に所属します。無断転載は厳禁です。
Warming! Reprint without permission prohibition!

今年の8月にOMC経由で依頼したイラストで、作者は棗 葉様です。……いつもよりずっと巨大な少女(というより美女ですが(笑))です。依頼はいつも通りだったのですが、優に100倍サイズはありそうです。でも、文句無しの美人で迫力満点なのでかなりのお気に入りだったりします。
というわけで、恒例のSSいきます!

……
決して小さいとは言えない街に怪獣が出現した。身長は何と150メートル以上。高層ビルが怪獣の形を取って大暴れしているようなものだった。街はそれこそおもちゃのように壊されていくばかりだった。
「住民は全員避難完了しています。後は決断だけです」
防衛大臣は首相に促した。自衛隊でも正義のヒーローでも倒せないとなると、後は「プロジェクトC」を発動するしかなかった。
「うむ。……じゃ、プロジェクトCで万事よろしく」
「迷って下さいよ、少しは! プロジェクトCを発動するという事は毒をもって毒を制するようなものなんです!」
「まー倒せればいいんじゃないの? 住民はみんな避難したんでしょう?」
「そうですけれどね」
「はい。決まり決まり。早くしないと東京まで壊滅しかねないでしょう」
「……その通りです」

怪獣によって蹂躙される街に、プロジェクトC……巨大少女の千鶴(ちづる)が降り立ったのはその直後のことだった。身長約160メートル、色々な意味で見事な肢体を白い丈の短い着物と真紅の幅広の帯、黒のスパッツ、そして白いソックスにスニーカーという姿で包んでいたが、その口許には不敵な笑みが浮かんでいた。
「あの怪獣を退治すればいいんでしょう? 任せて」
帯と同じ色の手甲で覆った右手を握りしめて、千鶴は断言した。いかにも格闘をやっていそうな少女であるが、実はこの姿、ただの「コスプレ」である。それでも怪獣退治の切り札とされているのは……巨大化できる上に出鱈目に強いからだった。
「でも。この街は<戦場>になるわよ。それでもいいんでしょう?」
「構わない! とにかくここで食い止めてくれ! 君なら出来るはずだ!」
自衛隊のヘリから呼びかけているのはもちろん防衛大臣である。
「了解。この街全部使っていいなんて……興奮するわね!」
大臣が巨大少女の言葉にある種の危険を感じるのと同時に。
ついに千鶴は動き出した。大きな交差点に車などを踏み潰しながら立っていたものの、簡単に蹴散らしながら怪獣に襲いかかっていったからである。長さ約23メートルはあるスニーカーの下で住宅街が全て潰れてしまい、立ち並ぶビルも軒並み倒壊したが、いきなり怪獣にキックを食らわせる。しかし、よりによって相手の一番丈夫な部分だったので、反動で巨大な千鶴はアーケードで覆われた商店街の上にしりもちをついてしまった。
「あーあ。壊しちゃった。でも仕方ないわね。これは戦闘なんだから!」
まったく罪悪感を感じていないのだろう。千鶴はすぐに立ち上がると、着物やスパッツから破片を落としながら構え直したが、その時には怪獣が逆襲に転じていた。いきなり、腕を伸ばすと、そのまま叩きつけるようにして転がしてしまったからだった。
「ひっどーい! そこまでやるなんて……!」
口ではそう言っている千鶴だったが、内心ではあまりの破壊劇にわくわくしていた。巨大な彼女が動くだけで建物は次々に破壊され、瓦礫が増えていく。一部は炎上して黒煙を吹き上げていたが、それすらも平気なので無造作に瓦礫を踏みつけながら立ち上がる。
「そろそろお仕置きが必要ね。まずはこれ!」
平然と言い切って、千鶴は反撃に出た。残っていたビルなどを蹴散らしながら突き進むと、電車の編成を片手で持ち上げてしまったからだった。それだけならまだしも、思い切り怪獣に叩きつけて怯ませると、体を低くしてタックルを食らわせる。その一撃で怪獣はバランスを崩して倒れる。
「今度はこれ! えいっ!」
次に千鶴が武器にしたのは、まだ無傷だった大型のマンションだった。何と土台から引き抜いてしまうと、笑いながら叩きつける。それだけで、建物は完全に砕け散ってしまった。
「さあ、これで……あっ!」
油断したのがまずかった。怪獣は千鶴の着物に包まれた腕を掴むと、建物の密集する地区へと投げ飛ばしたからだった。スニーカーに包まれた足で建物を全て壊しながら踏み止まろうとしたものの、自分の背丈の半分の高さを誇るビルに正面からぶつかってしまった。豊かな胸が中心となって建物を破壊し、止めに全体重を押しつけることによって、簡単に崩壊させてしまう。
しかも、怪獣が攻撃を加えてきたので、千鶴は「やむを得ず」無傷の建物を壊しながら派手に転がった。次々にビルが倒れてきたが、手甲に包まれた手などで叩き壊し、すらりとした足もまた容赦なく住宅などを破壊する。
「あーあ。本当にやっちゃった……」
ようやく安全なところまで逃れて、千鶴はようやく立ち上がった。着物などについた瓦礫を払い落とし、拳を作って身構える。上空の風が不思議と心地よい。
「わたしが戦うだけで街なんてめちゃめちゃね。でも、仕方ないわ。怪獣退治してるんだから」
……本当は違うけど。こんな怪獣いつでも倒せるから、せいぜい街を全部壊してからでもいいわね。なんたって、とっても気持ちいいんだから! こーやって戦いながら街を壊すのは!
怪獣の新たな攻撃を、千鶴は両手を前にして転がる事で回避した。その先にあったのは……鉄道の車両ヤードだったからたまらない。一瞬の内に停まっていた電車は全て破壊されてスクラップと化し、照明灯は簡単に潰れてしまい、電車庫は電車ごと破壊される。それでも、千鶴は潰した電車の上に座り込んで満足そうに笑っていた。
「まだまだよ! さあ、かかってきなさい!」
笑いながら宣言して、千鶴は壊滅した地区を足場に片膝をついて構える。周囲には瓦礫が散乱するだけだったが、なぜか勇ましく見えるのだった……。
……

着物にスパッツ、手甲にソックス、スニーカーという姿も特徴的な格闘少女・千鶴は後日別のイラストでも登場します。実はこういうシンプルで強そうな服装の少女というのもなかなかツボなので(笑)。
次は連載SSを更新して、年内にはもう1枚イラストをアップする予定です。お楽しみに!
プロフィール

小笠原智広

Author:小笠原智広
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