水奈とハルカ・都市完全破壊の宴

お待たせしました。今日届いたばかりの最新イラストを早速アップします。
今回は、g-boy様や人間ダイナマイト様のサイトにもイラストを提供されているなすみそいため様の作品です。
(10/31午前0時50分頃から午前1時8分までにより前にこのブログを御覧になった方へ。イラストのサイズが今より小さくなっています(750×563)ので確認願います)。
(10/31朝追記。後半の説明に誤字がありました。「杏奈」とすべきところが「ハルカ」になっていました。水奈と同級生のハルカは中学生です(笑))

街破壊巨大少女幻想5A

注意事項。イラストの著作権は作者様に所属します。無断転載は厳禁です。
Warming! Reprint without permission prohibition!

……何と言ったらいいのか、破壊描写の細かさには本当に驚かされます。ラフの段階で一度確認していたのですが、本物はそれ以上でした。非常に手間がかかっているのでしょう。作者様の仕事の細かさと完璧さにはただ感服です。
というわけで、恒例のSSをどうぞ。

……
仮想空間上に作られた都市を完全に破壊するシティクラッシュゲーム(CCG)に、また新たなオプションが付加された。「協力プレイモード」。今までは一人でしか出来なかったゲームが二人でも可能になったのだ。
そのテストプレイが行われる事になるのと同時に、開発スタッフは<破壊の女神>こと杏奈が参加すると確信していた。
前回の「爆発炎上オプション」テストの時も喜んで参加して、たった一人で都市を壊滅させた程である。5歳年下の妹・水奈とコンビを組んでまた大暴れすると思っていたのだが……。
「ん、今回は水奈とハルカちゃんに譲る。いつもわたしばかりだとワンパターンでしょ?」
口許に指を当てる得意のポーズと共に紡ぎ出されたこの言葉で、テストプレイ参加者は決まった。スタッフたちはその真意を掴めず首をかしげたが、その時杏奈と仲のいいスタッフAがにんまりとした事に誰も気づかなかった……。

「うわー。凄い。お姉ちゃん、本当にいいの? 水奈たちだけでこの街をめちゃめちゃにして」
仮想空間上に作られた街に降り立つなり、水奈は恐ろしい事を平然と言ってのけた。
正統派美少女な姉を少しスケールダウンして可愛くしたような少女だったが、無地のTシャツにデニム生地のスカート、羽織っただけのコットンシャツ、そして白のソックスとスニーカーという姿のまま巨大化して大通りに足場を置いていた。
<もちろん。水奈たちの為にいつもよりずっと大きい街を用意してもらったから。好き勝手に暴れて壊しちゃいなさいよ>
いつものように耳元に着けた超小型イヤホンから、杏奈の声が聞こえてくる。
「うん。だってハルカが一緒なんだから。あっと言う間に壊滅するんじゃない?」
「当然じゃない。巨大少女怪獣ハルカなのよ、わたしは」
澄ました顔で言い切ったのは、もちろんハルカだった。この前と同じ白いパーカーにチェックのミニスカート、ソックスにスニーカーという姿で巨大化して水奈の隣に立っていた。足元には小さな車が壊される瞬間を待っている。
<そうよね。じゃ、こっちは<準備>できてるから好きにやっちゃっていいわよ>
杏奈の言葉がまさに合図となった。
身長50メートル近くになった二人の巨大少女は無邪気に笑って最悪の大暴れを始めたからだった。
水奈が振り上げた手によってビルの上半部が吹き飛ぶ。
ハルカが大通りを走ってそこにあった車を全てスクラップに変えて、一部を爆発炎上させる。
水奈の豪快なスライディングによって住宅地がまとめて破壊される。
ハルカの手に高圧電線塔が握られたかと思うと、振り下ろされて商店街がアーケードごと壊滅する。
水奈とハルカが同時にジャンプして着地すると、二人の周囲に巨大地震が発生して一度に瓦礫が増える。
ハルカが水奈を軽く突き飛ばすと、巨大なお嬢様風少女は簡単にしりもちをついて、周囲の建物を全て破壊する。
お返しに水奈はハルカを転がすように投げ飛ばし、大型のスーパーを駐車場の車ごとめちゃめちゃにする。
その度に爆発や炎上も発生して、まさに巨大少女たちによる怪獣映画の様相を呈していく。
「今度はこのあたりを壊してしまわない?」
まるで遊びに行くような口調で、ハルカが言ったのは破壊活動が始まって15分ほどしてからのことだった。彼女の目の前には鉄道の高架線があり、通勤電車も無造作に置かれていた。
「うん。じゃ、競争ね。どっちがたくさん壊せるか。お姉ちゃん、審判して」
<もちろん。じゃ、始め!>
笑いながら発せられた言葉は、二人の少女たちの破壊衝動を燃え上がらせただけだった。
一瞬の内に高架線は分断されて、ステンレス車両の通勤電車は宙に舞って道路に叩きつけられる。
その上に壊されたビルの一部が倒れてきて道路上の車ごと潰される。
ハルカは高架線をスニーカーで全て踏み潰してしまい、水奈はビルを手だけで壊しては、その破片を周囲に叩きつける。
「♪街壊しで一番面白いもの~それはこれ~」
周囲のビルを全て壊滅させて、その瓦礫の上に足場を置いたハルカが掴み上げたのは通勤電車の一部だった。軽く力を込めただけで簡単に潰れてしまったが、笑いながらポーズを決める。
まるで、自分が「巨大少女怪獣」である事を証明するかのように。
一方水奈はその近くでビルを壊していた。手で力を込めただけで、建物は簡単に分断されたが、同時に爆発も発生して少しびっくりする。
<水奈は少しアピールが弱いわね。もっともっと派手にやっちゃって!>
「お姉ちゃん……うん!」
杏奈に促されるまま、水奈は豪快なキックで残っていた部分を吹き飛ばした。瓦礫が宙に舞い、無傷の地区に雨のように降り注ぐのを見ると、長い髪に軽く手をやって不敵に微笑む。その姿は<破壊の女神>と呼ばれる姉にそっくりだった。
<静>の水奈、<動>のハルカ。
対照的な二人による大暴れは、史上空前の被害を都市にもたらしつつあった……。

「どう? 上手く撮れてる?」
「もちろん。しかし、きみが参加しないからおかしいと思ってたら監督とはね」
「わたしの言う事なら水奈もハルカちゃんも聞くじゃない。それにわたしは破壊の女神。街壊しならお手の物じゃない」
「にしても考えたな。水奈ちゃんたちの大暴れをHDで撮影して売るなんて。その手の人間が飛びつくな。1本1万円でも売れそうだ」
「わたしだってお小遣いが欲しいの。もちろん、水奈たちにもたっぷりとボーナスは出すわよ」
「おれはこの様子を撮影するだけで幸せだな。この研究してて良かったぜ」
「次はわたしが出てもいいわよ。どういうシチュレーションがいい?」
「そうだな……」

……
いつもより長文になってしまいましたが、今回はここまでです。それにしても、水奈もハルカも可愛い顔をして鬼畜過ぎます。本当に鬼畜なのはちゃっかり金儲けしている姉かもしれませんが(笑)。ちなみに杏奈は大学に入ったばかりで何かとお金が欲しい年頃なのです。
というわけで、その内再び杏奈ちゃんの大暴れをリクエストしてみたいと思っています。

次回の更新はSS「不思議の国の少女」遊園地バトルの後編です。ちょっとだけシチュレーションを工夫してみたいと思っています。

宣伝。「小笠原智広」名義で普通の小説を書いていますが、現在オリジナル小説用サイトの方では「-少女幻想調査行-深淵の月」の連載を続けています。過去または未来を幻視する力を持つ無愛想な少女・七海と「この世の不思議を見抜く力」を持つお嬢様風の少女・春那のコンビが、月と水の織りなす<深淵>の謎に挑む物語です。現在、第5話までアップしていますが、まだ始まったばかりなので是非読んでみて下さい!

 -少女幻想調査行-深淵の月:メインページ
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不思議の国の少女(4)-遊園地の戦い(前編)-

言ったそばから更新速度が落ちました。実は冬コミに向けた水面下での作業が本格化していまして、少しだけ余裕が無くなってきました(ちなみに今作業しているのは、巨大娘とは関係ありません)。それでも、極力更新は続けます。来てくれる方も多いですし、拍手も励みになりますので。
というわけで、連載SS第4回です。ついに二人の巨大少女が戦ってしまいます……。

……

「どう? 貴方がちっとも私に敵わないのは分かったかしら?」
悠然と、真夜が声をかけてきたのは、アリスが回想を終えた直後のことだった。
その方向を見ると、ボーイッシュな巨大娘は武器代わりの高圧電線塔を肩にかけて笑っていた。
「でも、私も鬼じゃないからちゃんと機会を与えて上げる。この遊園地とそ周囲を舞台に戦って勝ったら、1回捕まえた事にするから」
「本当なの? 勝っても約束は無しと言うのは嫌なのよ」
「それはないよ。まあ、勝ってから言う事だね」
何も言わないまま、亜梨子は手にしていた高圧電線塔を握り直して構えた。
自分でもとんでもない事をしているという意識はあったが、罪悪感を覚える余裕はなかった。
「そろそろ始めるかい? じゃ、いくよ!」
真夜が宣言するのと同時に、ついに巨大化した二人の少女による最悪のバトルが始まった。

最初に仕掛けたのは、亜梨子の方だった。
長い黒髪を揺らし、制服のスカートを翻しながら真夜に襲いかかったからである。
足元では停まった木の葉のように蹴散らされ、一部が爆発炎上したが、その煙すらもかき分けながら手にしていた電線塔を振り下ろす。
しかし、真夜はそれを読み切っていた。
「だから直線的な動きでは勝てないって」
平然と言い切ると、バランスを崩した亜梨子に足払いをかける。
たったそれだけで巨大化した制服少女は派手に転んで、そのままの勢いで遊園地の正門を背中で破壊する。
瀟洒に飾りつけられたそれも簡単に崩壊し、瓦礫と化したが、亜梨子はすぐに上半身を起こした。
そこから反撃に出ようとしたが、真夜は容赦しなかった。
悠然と近づいてくると、いきなり高圧電線塔を叩きつけてきたからである。
痛くないとはいえ衝撃はまるで吸収できず、亜梨子はスカートも半分まくれた状態のまま遊園地の敷地内へ転がる。
身長50メートル近い巨体の下で次々に小さな施設や壊されていき、伸ばした手や足が、立ち木などをなぎ払う。
「いい感じいい感じ。綺麗な遊園地をめちゃめちゃにしてしまう巨大な制服少女。こういうのが見たかったんだから」
勝手な事を言いながら、真夜も遊園地に足を踏み入れた。
スニーカーに包まれた足で瓦礫を蹴散らしながら、体を起こしたばかりの亜梨子を無理やり立ち上がらせる。
「こんないけない事をする女の子にはお仕置きが必要だな。それっ!」
巨大化した制服少女が抵抗する余裕も無い速攻だった。
思い切り力を込めて突き飛ばされて、背後にあったジェットコースターのレールの上にしりもちをついてしまったからだった。
派手な音が響き渡り、白いレールは簡単に崩壊してしまう。
「やったわね……。もう許さない!」
散々ひどい目に遭わされて、ついに亜梨子は本気になった。
悠然とした態度を崩さないまま近づいてくる真夜を見るなり、スカートなどから瓦礫を落としながら立ち上がったからである。
それだけならまだしも、足元に落ちていた壊れたレールを拾い上げると、思い切り投げつける。
「おっと。この程度では……」
不意をつかれながらも難なく避けた真夜だったが、その後の攻撃は予想できなかった。
長い髪を振り乱しながら、亜梨子が飛びかかってきたからだった。
和風な美少女の鬼気迫る逆襲を正面から受け止めてしまい、ボーイッシュな巨大少女はついに瓦礫の上に転がされてしまう。
伸ばした手がまだ壊されていなかった休憩所などを壊したが、亜梨子はぼろぼろになった高圧電線塔を拾い上げると、思い切り叩きつけた。
たったそれだけで鉄塔はばらばらになり、破片が周囲に飛び散る。
「この程度では済まさないわよ!」
思いがけない反撃に真夜が驚く余裕を与えないまま、亜梨子は攻撃を続けた。
肩を掴んで立ち上がらせると、お返しとばかりに中央広場に投げ飛ばしたからだった。
スニーカーに包まれた足で地上の施設などを全て壊滅させながら、バランスをとろうとした真夜だったが、巨大化した制服少女の体当たりを正面から受け止めて、色々な遊具の立ち並ぶ地区に転がってしまった。
その上に亜梨子が組みついてきたので、思い切り力を込めて突き飛ばす。
戦い慣れていない事もあって、亜梨子はあっさりと体勢を崩してしまい、まだ壊していなかったジェットコースターをさらに壊して座り込んでしまう。
「思ったよりやるのね、貴方も」
さらに建物を壊しながら体を起こして、真夜は本心から言った。
半ズボンから伸びるすわりとした足は中央広場を壊滅させていたが、なぜか絵になっていた。
「当たり前じゃない。どうしても勝ちたいんだから」
すっかり汚れた制服姿の亜梨子は、ジェットコースターの搭乗口付近をスカートの下で潰していた。
それでも、近くにあったレールの一部を掴むと軽々と持ち上げる。
「お蔭で夢の国もめちゃめちゃね。見てよ。この惨状」
笑いながら言い切った真夜の言葉に、亜梨子はきょとんとして周囲を見回した。
ほんの五分前まではまったく壊されていなかった遊園地は、二人の巨大少女が戦場とした事で、既に半分が壊滅していた。
入り口から中央広場に続く部分は全ての建物が崩壊し、巨大な足跡や転がった跡があちこちに残っている。
ジェットコースターは半分以上のレールが破壊され、壊された部分が無残に垂れ下がっている。
その背後にはさっきまで追いかけっこをして破壊した地区が広がり、亜梨子が叩きつけたガスタンクによって発生した火災がなおも広がっていた。
「凄い破壊力じゃない。可愛い制服が似合うのに、破壊行為となるとえげつないのね」
「仕方ないでしょう……って、そんな話をしてる場合じゃないの! いくわよ!」
「はいはい」
いきなり、亜梨子が手にしたままだったレールを投げつけてきたが、真夜は難なく避けた。
遊園地を舞台とした巨大少女同士の戦いは、まだまだ続きそうだった。

……
長くなりそうなので一度終了します。次は遊園地の戦いの後編となります。

次回の更新は未発表イラストです。現在発注しているのは3枚。内1枚は既にラフを見せてもらっていますが……はっきり言って最強レベルです(笑)。出てくるキャラは二人というと、漠然と組み合わせは想像つくのではないのでしょうか? 次回の更新をお楽しみに!

巨大少女怪獣ハルカ

気がつくと週に一度の更新が定着しつつあります(笑)。本当はもっとゆっくりやるつもりだったのですが、まあ続く限りやってみます。諸般の事情で更新が止まりそうな時は予告します。
前置きはさておき、今回のイラストです。残念ながら初公開イラストではありませんが……。

街破壊巨大少女幻想4

注意事項。イラストの著作権はOMCに所属します。無断転載は厳禁です。
Warming! Reprint without permission prohibition!

今年の8月頃にOMCで依頼したイラストで、作者は倉塚りこ様です。g-boy様のサイトにも作品を提供されている方ですが……。今のところ、描いてもらったイラストの中で一番「可愛い」女の子だと思います。実は思い描いていたよりもロリキャラになってしまったのですが、かえって良くなりました。前から言っているように可愛い系の巨大な女の子による大破壊はやはり凶悪です。
というわけで、恒例のSSです。前に書き下ろしたのとは別バージョンで、新たに書き下ろしました。

……
仮想空間上に作られた架空の都市。
人影の無いまるでセットのような街に、ハルカは降り立った。
白いパーカーにチェックのミニスカート、白いソックスにスニーカーという服装は年齢を考えると子供ぽいものだった。
しかし、長い髪を白いリボンでポニーテールに束ねて無邪気に笑ったその姿は、たとえ身長50メートル近くまで巨大化しても魅力的だった。
「これ全部壊しちゃっていいんだ。凄いゲームね」
<いいでしょう? 水奈のお姉ちゃんが発案したのよ。とにかく好き勝手に暴れてみて>
耳元に着けた超小型イヤホン越しに呼びかけてきたのは、クラスメイトの水奈だった。
ハルカとは対照的な美少女だったが、非常に仲が良くてよく一緒に遊ぶ程だった。
「うん。ちょっとストレス溜まってるし、好き放題暴れてみせるから!」
<それにしても、子供っぽい格好ね。可愛いけど>
「わたしならこれじゃない。どうせ小柄で童顔ですよーだ」
<そこまで言ってないのに。さあ、やってみて。私はモニター越しに見てるから>
「もちろん。こんな外見でも大破壊は出来る事を証明して上げるから!」
その言葉が合図にして。
ハルカは一瞬の内に可愛い破壊神に変身した。
大通りに密集する車を片っ端から蹴散らしながら走る。
住宅地に飛び込んだ挙げ句、全身で転がって壊滅に追い込む。
立ち並ぶビルを片っ端から薙ぎ倒し、破片を持ち上げて別の建物に叩きつける。
震度7の地震に相当する揺れを起こすジャンプの連発で地形を変える。
高架駅に襲いかかって、停まっていた電車を全て破壊する。
大型の遊園地に足を踏み入れると、ジェットコースターのレールを蹴散らしながら観覧車に襲いかかってそれを武器に壊滅させる。
思わず水奈も息を呑む程の破壊劇だった。
「どう? 私の暴れ方?」
澄ました顔でハルカが聞いてきたのは、モノレールが蹴りの一撃で壊された直後のことだった。
<ここまで凄いなんて思わなかった。お姉ちゃんも喜んでるわよ>
<ハルカちゃん凄いじゃない。まるで巨大少女怪獣ね>
「怪獣……。私が?」
<今度水奈と共演してみたらいいじゃない。私が手伝うわよ>
「面白そう! 負けないから!」
そう言いながらハルカは自分の周囲にあったビルをまとめて破壊してしまった。
これで街の半分は壊滅したが、当の本人は嬉しそうだった。
<ねえハルカ。ポーズ決めて、ポーズ。写真撮ってあげるから>
「うん。それじゃ……」
瓦礫の上に立っていたハルカだったが、足を大きめに開いて壊したばかりの建物を踏みつけると、ウィンクしながら左手でVサインを作ってみせる。
「この街は、巨大少女怪獣ハルカが容赦なく破壊しまーす! V!」
周囲の建物を全て瓦礫に変えていても、可愛い破壊神・ハルカの姿はやはり絵になっているのだった。

……

健在、2枚イラストを発注しています。1枚はすでに実績十分な方、もう1枚は……可能性に賭けて発注しています。上手くいけば面白い作品が仕上がるはずです。
次回はSSです。二人の巨大少女による遊園地大破壊劇をお楽しみに!

不思議の国の少女(3)-そして破壊劇は始まる-

というわけで、SSシリーズ第3話です。ようやく破壊シーンの連続になります。それにしても、亜梨子はどんな制服姿のままで巨大化してしまったのか? 制服好きな作者としてはちょっと気になります。個人的にはかの有名な神戸松○高校の制服(レプリカも市販されているワンピース制服)当たりを思い浮かべてしまいますが、読者の皆様はどうでしょうか? よろしければ聞かせて下さい(笑)。

……

亜梨子が追いかけっこの始まりまでを回想し終えたのは、戦場に指定された遊園地の駐車場まで来た時だった。
躊躇い無く足を踏み入れて停まっていた車を蹴散らすと、足場を作って立ち止まる。
「ここから始めてみる?」
少年のように笑いながら、真夜が声をかけてくる。
彼女もまた当たり前のように周囲の車を踏み潰し、高圧電線塔を片手で構えていた。
背景には観覧車やジェットコースター、そして色々な施設が立ち並ぶ遊園地があったが、後30分もしない内に完全に壊滅するはずだった。
「いいわよ。きっと勝って見せるから」
「そう言いながら一度も勝ってないじゃない。私はただ逃げてるのに捕まえられないし」
「あんなに素早いのに捕まえられるわけないじゃない!」
「そうかしら? これでも手加減したつもりよ」
「もう……許さない。絶対に勝ってやるから。今までの分全部お返ししてあげる!」
「本当に勝てると思ってるんだ。まあいいけどね。もう一度思い返してみるといいよ。どうして君が私を捕まえられないのか」
真夜が言い切るのと同時に。
亜梨子は追いかけっこを始めてからの事を思い浮かべていた。

亜梨子が最初の一歩を踏み出したのは、決意を固めた直後の事だった。
そっとローファーに包まれた足を上げると、足元の車の上に下ろしたからだった。
「あっ……」
多少は抵抗があるかと思ったが、実際はあっけないものだった。
犠牲になった車はおもちゃよりも簡単に潰れてしまったからだった。
「そんなにちまちまと壊さないでもっと壊してみたら? 私みたいに」
すかさず、真夜が挑発してくる。
ボーイッシュな巨大兎少女は、自分で壊滅させた住宅街を足場に仁王立ちになっていた。
周囲では火災すらも発生していたが、気にしている風では無かった。
「でも、こんなに建物があるのに……」
「大丈夫。そこまで巨大化すると幾らでも壊せるから。それにその制服姿で大暴れすると魅力的だと思うわ」
「そんなの理由になってないじゃない」
「私にとってみれば立派な理由よ」
相変わらす馬耳東風な真夜に、亜梨子は少しずつ腹が立ってきた。
あの澄ました顔を困らせてやりたい。
そんな衝動が生まれるのと同時に、制服姿のまま巨大化した少女は躊躇いを捨てて歩き始めた。
最初に犠牲になったのは、道路を跨いで張られていた電線だった。
白いソックスに包まれた足によって断ち切られ、火花を散らしたからである。
同時に何本か電柱も倒れて、無傷だった車や住宅を巻き込む。
そこに襲いかかってきたのは、巨大な黒のローファーだった。
あえて何も考えずに突き進んできた亜梨子の怒りが乗り移っていたこともあって、呆気なく全て壊されたからである。
本当に簡単に壊れるのね。楽じゃない。
片っ端から道路上の車を壊滅させながら、亜梨子は今まで経験した事が無い不思議な感情が芽生えていくのを感じていた。
それは……破壊衝動だった。
わたしは怪獣。可愛い制服を着てるけど、この街を壊滅させる事も出来る怪獣。何をしても許されるんだから!
ためらいを消す為に、心の中で自分に言い聞かせると、壊したばかりの車を盛大に蹴り上げる。
ふわりとスカートが翻り、スクラップと化した車は住宅街に落下して新たな破壊を演出する。
「さあ、その調子で私を追いかけてみて」
ようやく亜梨子が本気を出してきたのに気づいて、真夜は笑いながら挑発した。
そのまま、まだ壊していない大通りに出て車などを踏みつける。
「行くわよ。絶対捕まえてやるんだから」
言い切った瞬間、亜梨子はついに方向を変えて住宅街へと足を踏み入れた。
立ち並ぶ建物をソックスとローファーに包まれた足だけで蹴散らしながら突き進み、一気に真夜との距離を詰める。
足元で瓦礫になっていく住宅は気にならなかった。
ただ、邪魔でたまらなかった。
「いい感じいい感じ。可愛い顔をしてるのに躊躇わずに壊すところは最高ね」
「からかうのもいい加減にして。えいっ!」
行く手をマンションが塞いでも、亜梨子は止まらなかった。
なんとスカートにも構わず蹴りを浴びせて、中央部から分断してしまったからだった。
巨大な少女の攻撃によって、建物は無残な姿を晒す事になったが、亜梨子は容赦せずに踏み潰して歩き続ける。
その背後には巨大な足跡や、瓦礫となった建物が散らばって、少女の破壊力を物語っていた。
そろそろ捕まえられるわね。簡単じゃない。逃げようともしないし。
悠然と立っている真夜の姿を目の前に捕らえて、亜梨子は勝利を確信した。
邪魔な建物を蹴り壊し、一気に間を詰めたその時だった。
「はい残念でした」
余裕に満ちた言葉と同時に、巨大なボーイッシュ少女の姿が視野から消えた。
慌てた時には遅く、バランスを崩した亜梨子は飛び込むようにして大通りに転がってしまった。
綺麗な制服の下敷きになって車やバス、トラックがまとめて破壊されていく。
とっさに伸ばした手は周囲の住宅を壊滅させただけでは済まず、通りに面していたビルのガラスを粉々に砕く。
「そんな正面からの攻撃、誰だって避けられるわ。単純なのね」
半回転しながら、亜梨子は体を起こした。
痛くなかったのは幸いだったが、ちょっと動いただけでさらに建造物が破壊され、制服からは瓦礫が落ちる。
両足は大通りに投げ出され、壊された車が陥没した道路に落ち込んでいる始末だった。
「卑怯じゃない、逃げるなんて!」
「私は逃げるわよ。そうじゃないとゲームにならないから。でも絵になるわね。制服姿のまま巨大化して瓦礫の上に座り込む女の子って。やっぱりあなたを呼んで正解だったわね」
「うるさいわね……」
ゆっくりと亜梨子は立ち上がった。
怒りに満ちた視線を真夜に向けると、瓦礫を蹴散らしながら飛びかかる。
しかし、それを予想していた兎少女は簡単に避けると、軽く足払いをかけた。
「えっ……きゃっ!」
女の子らしい悲鳴を上げたものの、結果は最悪だった。
亜梨子はなんと、通りに面していたマンションに体当たりしてしまったからである。
一瞬の内に建物は崩壊し、その瓦礫が周囲をさらに壊滅させる。
想像を絶するような破壊劇だったが、亜梨子は気にしていなかった。
両腕でマンションの残骸を壊しながら立ち上がると、真夜を睨みつけたからである。
「恐い恐い。というわけで私は逃げるわね」
「待ちなさい!」
こうなると、後は衝動しか残らなかった。
逃げる真夜を追いかけて、亜梨子は破壊活動を続けたからである。
飛びかかろうとして失敗して、住宅街を瓦礫に変える。
通りからトラックやバスを掴み上げて投げつける。
ガスタンクをボールに見立てて叩きつけ、周囲を大爆発させる。
歩道橋を引き抜いて投げつけ、無理やり足止めする。
それでも、真夜はまったく捕まらなかった。
「もう疲れたの? お嬢様みたいな外見だからやっぱり体力無いのかしら」
 相変わらず澄ました顔と声で、真夜が声をかけてきたのは、街の四分の一が壊滅した時だった……。

……
ここで物語は第1話につながります。よって、次の第4話は遊園地戦場編です。観覧車やらジェットコースターすらも<武器>にしてしまう二人の巨大少女たちの大暴れに乞ご期待!

ちょっと宣伝。ホームページの方で10/1からオリジナル書き下ろし連載「-少女幻想調査行-深淵の月」の連載を開始しました。とある地方都市を舞台に、水と月の織りなす「深淵」の謎に挑む二人の少女の調査行を描いていきます。少女たちの幻想物・冒険物が好きな方は是非どうぞ!
直通アドレスは以下の通り。

「-少女幻想調査行-深淵の月」




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小笠原智広

Author:小笠原智広
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